. ページ42
.
なーくんの家に入って、
落ち着くために縁側の淵に座り月を眺める。
その横になーくんが座って、
僕同様、月を眺めていた。
「なーくん。僕、全部なくなっちゃったよ。」
「まさか、る組が壊滅するとは思わなかったな。」
「僕、る組が嫌い。
だから丁度いいなって思った。
こんな僕、性格悪いよね。」
「そんなことないよ。
前にさ、瑠衣くん言ってたよね。
"今"から逃げ出したいって」
「…?そうだけど…」
「逃げちゃいないよ。
逃げて逃げて逃げまくっていいよ。
そしておいで。ウチに。
ここは君の逃げ場だから。」
優しい声音でそう言ってくれた彼の言葉に
僕はずっと我慢していたものが
ポロポロと流れ始めた。
やっと解放された、そんな気分。
僕は組長なんて器とかなくって。
ごく普通の生活を送りたかっただけの、
どこにでもいるような中学生で。
やっと僕は…やっと僕は自由になれたんだ。
「ねぇ、瑠衣くん。」
「なんですか?」
「良ければ、
君を家族として、迎え入れたい。」
「っ…よろしく…お願いしますっ…!」
僕はな組に加入した。
羽織を準備されたが、
僕は父の形見である羽織を選んだ。
向日葵色の羽織。
綺麗な向日葵が刺繍してある。
そして僕は、黄多美 瑠衣という名前を捨て、
"
「なーくん」
「なぁに?るぅちゃん。」
「一緒に"今"を生きていこうね。」
「ふふ、当たり前でしょ」
僕はやっと、
幸せがなんなのかが
わかった気がした。
.
294人がお気に入り
「すとぷり」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めあり(プロフ) - 冬凪さん» わぁぁ何処ですか!?そのお名前はめありの妹のお名前です…使わせていただいててそのまま打っちゃっかもです(´;ω;) 場所教えていただければ、訂正します! (2020年12月30日 13時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - いちさん» ありがとうございます!設定通りにいけてるかは不安ですが、頑張りますので最後まで見届けて頂けると嬉しいです(*^^)♪ (2020年12月13日 3時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
いち - 設定がしっかりしてて、かっこよくて面白かったです(誰目線)無理しないよう頑張ってください!見ます! (2020年12月13日 1時) (レス) id: b3b6872152 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - ぷりんさん» 素敵なお言葉ありがとうございます!少しでも投稿できるように頑張っていきます!(´∀`*) (2020年12月12日 16時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - チョコさん» チョコさん!毎度毎度ありがとうございます!素敵な作品になるよう、頑張ります!(´∀`*) (2020年12月12日 2時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めあり | 作成日時:2020年12月10日 14時