な組の若頭 ２【stxxx】

【10】KING and QUEEN ページ2

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『珍しいね。』

「んー？何がー？」

『一緒に任務するなんて』

「そうかな〜？」

『立場上、家にいるべきでしょ』

「そんなの関係ないよ、楽しみだね！」

『はぁ…呑気すぎるよ









なーくん……』






**






とある雨の日。

最近は梅雨の時期が到来し、
頻繁に雨が降るようになった。



雨はあまり好きではない。

むしろ、嫌いだ。



あまり思い出したくない記憶もあるわけだ。

だから、この時期は
正直言うと居心地が悪い。





『はぁ…』

「どうした？A」

『さとにぃ…骨折はもう大丈夫なの？』

「ん？あぁ、全治2ヶ月はさすがにつらいわw
でもそろそろギプスも取れるでしょ」

『そっかぁ…さとにぃのご飯が恋しいよ…』

「ごめんなぁ〜…っとそんなことじゃなくって
A、なーくん呼んでたよ？」

『あ、ほんと？ありがとう。』





さとにぃに言われて、私は"竜胆の間"に向かう。

襖を開けると、
なーくんが書類片手に顔を顰めていた。

なーくんの表情で分かる。



『(うわぁ…めんどくさい任務じゃん…)』



私が入ってきたことに気づくと
いつもの優しい笑顔に戻った。

この笑顔は昔から健在だなぁ。





「ごめんね〜、呼び出しちゃって」

『任務でしょ？しかもめんどくさい方の』

「まぁご依頼なんだけどね？」

『あら、ご依頼だったの。私単独？』

「それがさぁ〜…ご指名付きなんだよねぇ〜…」

『指名付き？珍しい！で？誰々？』

「Aと…………俺。」









はい？？




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