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時刻は23:00頃。

俺は赤城家、元俺の家に足を踏み入れた。



家の鍵は持っていたから
ガチャっと開ける。



声を聞く限り、家にいるのは
母、父、兄、いとこ2人。

うん、全員いるね。




俺はゆっくりとリビングに入ると、
みなが皆、俺の姿に安堵していた。





「莉央っ…
今までどこに行ってたの!?

心配したんだからっ…」

「お母さん…」





久しぶりに抱きしめられた母の温もりに
少しだけ涙が出そうだった。

インカムから聞こえてくる、
るぅとくんの声に、俺はすぐに我に返る。




《莉央くん、大丈夫だよ。
僕がサポートするから。》





そうだ、この人たちが居なくても
俺にはもう、守るべき人たちがいるじゃないか。


それに、俺が今までな組に居た1ヶ月半の間
お前らは、俺を探してくれたことはあったか?



流れそうだった涙は一気に引っ込んだ。

そして、冷静に考えることが出来た。





「お母さん、俺、この家族が許せないよ。」

「え……?」

「俺にしてきたこと、忘れちゃったの?
俺に言ってきたこと、忘れちゃったの?

そんなの許さないに決まってんじゃん?

俺はあんなに傷ついたのに。
傷つけた本人たちは手のひら返しして
俺に猫なで声で話しかけて。

恥ずかしくないの?」

「莉央!母さんに謝りなさい!」

「うるさいよ、お父さん。」





俺は、お父さんに銃口を向け
そのまま、パァン!と甲高い音を鳴らした。

お父さん以外の身内は一気に青ざめていた。





「いやっ…お父さんっ…莉央!!
何でそんなものを持っているの!!!」

「お母さん。
もうその名前で呼ばないで。」

「やめてっ…」





泣きながら俺を見つめるお母さんに
まだ温かい銃口を向けた。






「俺はもう、"赤城 莉央"じゃない。


な組の"浅緋 莉犬"だよ。」















俺はそのまま、

引き金を引いた。






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めあり(プロフ) - キララさん» キララさん何作品もありがとうございます〜…!!(∩ω∩*`) (2021年2月16日 23時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
キララ - 3つ目も楽しく読ませていただきます! (2021年2月16日 23時) (レス) id: 97464f7e6f (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 蝶花さん» わわわ!ありがとうございます!頑張りますっ! (2020年12月7日 17時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます! (2020年12月7日 15時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 冷凍みかんさん» コメントありがとうございます!素敵なお言葉、光栄でございます!!頑張ります! (2020年12月6日 10時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めあり | 作成日時:2020年12月2日 22時

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