宝石のカケラ 【stxxx】

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『ゲホッ！ゴホッ！……また…』





今日も咳をすると宝石を吐いた。



診断されてから２週間が経った。

最初の１週間は白色の宝石ばかりだったのに
それ以降からは、いろんな色の宝石を吐くようになった。


今日は黄色だ。




こんなんじゃ、みんなにバレるのも
時間の問題だなぁ…なんて思いながら
私は部屋の片付けをした。



今日はメンバーが家に来る予定だ。



次のリレー放送の会議をするみたい。


楽しみだけど、
リレー放送中にまた咳が出たら
またみんなに心配されちゃう…


そんな不安も抱えながら
自宅でみんなを待った。






ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ






「お邪魔しまーす！」

『お！1番だね〜、さすがだよ〜』





一番最初に来たのは、
さすが我がグループのリーダー、なーくんだった。

なーくんは予定時間の30分前には到着する、
しっかりした人。

私はそんなリーダーに着いていきたい、
そう思っていたけど…





この思いも忘れてしまうと考えると
悲しいものがある。







「お邪魔しまーす、なーくん早いですねw」

『あ、るぅとくんおつかれ〜』

「俺もおるで〜」

『ジェルくん！るぅとくんと来るとか珍しいね！』







2番目に一緒に来たのは、るぅとくんとジェルくん。

この2人は不仲に見えるが実は仲がいい。



ふふふ、と微笑んでいると
るぅとくんは私に近づいてきて、"大丈夫？"と聞いてきた。

るぅとくんは私の相談相手でもある。







「何かありました？」

『ん？なんもないよ？』

「何かあったら言ってくださいね、
Aちゃんは溜め込みがちですからね」

『あはは、ありがとう〜』









いくら相談相手のるぅとくんにも


この病気のことは





言いづらいよ…







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