宝石のカケラ 【stxxx】

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無事、リレー放送はスタートした。



るぅとくんは心做しか元気がないように
聞こえてくるけど

こればっかりは仕方ない。



離れるって決めたんだもの。






それから、個人放送だったり
ペアだったりと分かれて放送をした。



私の最後の放送、
みんな、楽しんでくれたかな。

私はみんなに笑顔を届けられてたかな。




私はみんなの"好き"で居られたかな。








リレー放送最後の全員枠も
終盤に差し掛かった。






「では！最後に重要な……」





なーくんが言葉を詰まらせているのに
るぅとくん以外みんな、困惑している。





「なーくん？」

「どしたん？なーくん。」





なーくん。ごめんね。

こんな役をさせてしまって。


早く振ってくれないと、
メンバーもリスナーも心配しちゃうよ？







「ｸﾞｽｯ……重要なお知らせ…でございます……
Aちゃん……」



『はい！どうも！
みんなね、こんな私についてきてくれてありがとう。

私はとある理由でね、実家に帰ることになって
活動が出来なくなっちゃいまして…


本日をもって、私、Aは
すとぷりを脱退させていただきます。』






コメント欄も速度を上げて
もう読むことが出来ないくらい早い。

メンバーのグルチャも
困惑の文字が沢山送られてくる。






『こんな私を応援してくれてありがとう。
好きでいてくれてありがとう。

では、おつぷりでした！またね！』






放送を終えると、
すぐにスマホからたくさんの声が聞こえた。

なーくんとるぅとくんのアイコンは
全く点滅していない。

多分ミュートにして泣いてるのかな。





「おい！Aどういうことだよ！！」

「やだよぉっ…！A！！」

「なんでそんな1人で決めてるん！？」

「A…？」







ごめんね。



本当に、ごめん。





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