◇ ページ25
.
海の中はすっごく綺麗だった。
魚も珊瑚礁もキラキラ光ってて
まるで宝石箱みたい。
『綺麗……』
「でしょ？海はね、俺の友達なの。
ほら、このお魚！可愛いでしょ？」
『ほんとだ…！』
薄紅色の魚は莉犬くんの足周りをくるくると泳いでは
楽しそうにしている。
すると後ろからツンツンとつつかれる感覚があり
振り返ってみるとそこには……
『え！？イルカ！？』
「あ！やっほ！久しぶりだね！イルカさん！」
『え、苺谷はイルカもいるんだね…』
「いるよ！この子、雛瀬ちゃん、俺の友達だよ！」
"ｷｭｯ"と鳴くイルカは1度潜っては、
また戻ってきて貝殻を渡してくる。
その貝殻には綺麗な真珠が……
「わぁ！すご！雛瀬ちゃんすごいよ！真珠だよ！」
『綺麗…イルカさんありがとう！』
そういうとイルカは飛んだり跳ねたりと
まるでイルカショーでも始まったかのように
舞い踊った。
その後は莉犬くんと海で遊んだり
競争したりとまったり楽しんだ。
気づけば空は茜色に染まっていた。
『あ、もうこんな時間…』
「見て見て、雛瀬ちゃん。夕日、綺麗だよ。」
莉犬くんが指さす方を見てみれば
そこには大きな夕日があった。
空と海の境界線に大きな夕日。
物凄く綺麗でキラキラしてて、
普段瑠璃色の海は一気に夕陽色に変わってしまった。
そしてそれを見つめる莉犬くんの顔も
夕陽色になってて、更に赤が似合うことを実感する。
「そろそろ戻ろっか。」
『あ、うん！……っ、いたっ…』
「雛瀬ちゃん！？」
どうやら足がつったみたい。
溺れそうになる私をふわりと抱きかかえる莉犬くん。
いつもより距離が近くなっては
少しドキドキしてしまう。
『あ、ありがとう。』
「あは、手のかかるお姫様だね。」
夕日に染まる夕陽色の彼は
なんだか一段とかっこよく見えた、そんな気がした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
紅一点ちゃんはビジュアル担当がお気に召さないようです
ぶりっ子ぶっていたら有名歌い手になっちゃいましたぁぁぁ！【すとぷり】
過酷な人生を送った私はいちごの国の黄色い王子様と結婚しました〜5〜
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかさ(プロフ) - とても素敵な小説でした！ (2020年8月11日 1時) (
レス) id: d74848b20e (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 優@青い彗星さん» 読んでいただいてありがとうございました！！ (2020年8月2日 9時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
優@青い彗星 - めちゃくちゃ素敵な作品でした。ありがとうございます！見てて幸せな気持ちになりました！ (2020年8月2日 6時) (レス) id: 54313a5dac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めあり
| 作成日時：2020年7月8日 15時
