裏切られるくらいなら、愛なんていらない【鬼滅の刃】

拾 ページ13

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『では私はこれで失礼します』

深く頭を下げ、御館様に挨拶をしお屋敷を出た


…あの上弦、猗窩座のことは言わなかった

御館様に隠し事はしたくはなかったけど、
今、あの状態の柱たちとともに戦うのは困難だと判断した

まぁ、それまでにまたみんなが元通りに戻れば良い


…できるかな


ううん、やらなくちゃいけないんだ


決戦の時は調合会議の翌日

日付的には最も良い日

それまでに何があっても私がみんなを元に戻すんだ







─────
──

「しのぶちゃん！！Aちゃんがね──！」

「実弥くん！！実はAちゃんが──」

「天元くん…こんなことは言いたくないんだけどね──」



蝶屋敷の屋根で舞香の様子を見ていればさっきから私の事ばかり

そのほとんどが先程、私が“お前なんか柱になる資格は無い”
なんて言って暴力を振ったとか…

まぁ、そんなこと私はやっていない訳だが、
さすがにここまで中傷されると黙っているのも難だ



…と言うことで私は地上にサッと降り立ち、
舞香たちの前に立っているが…舞香の顔と来たら…

酷く驚いており、いつものポーカーフェイスが崩れている


『…っふ』

「「「！？」」」


…思わず笑ってしまった
だっていつもイヤな笑みを貼り付けている舞香が素顔を見せたんだよ？


きっとこんなことを思う私は性格が悪いんだろう


ま、でも変な術を使って友人たちを騙すあなたの方が何倍もタチが悪いけどね


なんて思っていれば天元が口を開く

宇「…舞香から聞いたが…お前、コイツをド派手に蹴り飛ばしたらしいじゃねぇか」


…？多分、さっきの猗窩座との戦いの時のことだよね？
別にあれは仕方がなかった事だし、

まぁ、けったことは事実だし一応謝っとくか


『うん、蹴った。ごめんね？
でもさ、舞香ちゃんもしっかりと動かないと…死ぬよ』

「！…ッ酷い、舞香、ちゃんと頑張ったんだよ？
それにあんなに蹴る必要なかったじゃない！！」

『…甘えないで、私たちは死と隣り合わせで戦ってんの


…それとも、アイツに首跳ねられたかった？』


舞香の前に立ち、わざと首筋をツっとなぞる

『あなたにその覚悟はあるの？』

「っ！うるさいっ！！」



こんな挑発に乗っかるなんて…
まったく、どうやって柱になったの？

でも今、そんなことはどうでもいい

全ては舞香の裏の顔を知って貰う、それだけでいい




『見たでしょ？舞香は─』

「何を言い争っているんだ」


！！…この声は─


突然、背後から聞こえた声に振り返れば、

そこにいたのは





『師範！！』

私の師範、炎柱 煉獄杏寿郎だった

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