裏切られるくらいなら、愛なんていらない【鬼滅の刃】

陸 ページ9

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上弦……の参？



いつかは戦わなくてはならない…覚悟はしていた
……だけど、コイツには勝てない

視えるのは私が敗北した未来だけ



猗「俺は名乗ったぞ。お前はなんと言う？」

掴まれた刀がミシミシと言う
…っ、早く答えないと刀が折れる…！


『…私の名は桜木A！
お前たちを倒すために柱となった者だ！！』

猗「そうかそうか！A！お前も鬼にならないか？」

『……は？』



えなになに…鬼って人間を勧誘してんの？
上弦だから？そういうのも許されてるってこと？

そんなことはどうでもいいけど私は鬼になんかならない！



『悪いけど私は鬼にならない
私達はお前を倒し、鬼舞辻無惨の首を討ち取る！！』


猗「いい心がけだ……だが俺に触れることも出来ないお前に何が出来る」


『……触れられなかったんじゃない……お前が触れられたことに気が付かなかっただけだ』

そう言うと共に猗窩座は吐血をし、体の至る所から血が噴き出する


猗「っ！……カハッ」


別にこれで勝てるとは思っていない
むしろこの一撃を入れられたことが運が良かったとしか言えない


猗「…流石だ！益々気に入った！！鬼になろうA！！」

っ！回復早すぎでしょ！？
さっきの傷はどこに行ったわけ！？



猗「……だがその前にコイツらを片付けるか」

『っ！？』


猗窩座が舞香に向かって走り出した
それと同時に私も走り出す

猗窩座は舞香に殴りかかろうと手を伸ばすが、
それよりも先に私の方が速く舞香に触れる



『下がってっ！！』

いつまで経っても避ける気配のない舞香を蹴飛ばす


「っ！…何すんのよ！！傷がついたじゃない！！」

『うっさい！！戦う気がないんならどっか行けっ！』


猗「……A、なぜコイツを庇う」

『……仲間…だから』



実弥も舞香もなんで動かないの？
戦わないのであれば邪魔でしかない


猗「ハハッ！仲間？笑わせるな！！」

『！……』


猗「あんな者、仲間と言う必要は無い！！
あんな者と仲間になるくらいなら、A、俺と仲間になれ！！」


！……これは私を鬼に誘う為の文句に過ぎない…
だから……喜んではいけない


……私は…喜んでいるの？
最近みんなの様子がおかしいから？





……でも私は鬼殺隊の一員であり、人々を救う為にここにいる






あんなことで挫けちゃいけない
私がいることで救われる命がある



だから……私の決心を揺さぶるような事を言わないで…

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