裏切られるくらいなら、愛なんていらない【鬼滅の刃】

参 ページ6

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『っ！……音柱、宇髄天元！！その手を離せっ！』

そう言うも一向に手の力を緩めない


っ……隊員同士で刀を抜くのはご法度…
なら刀を抜かなければいいよね？

こんなこと考えたことないから何が正解かは分からないけど…
御館様に事情を説明したらきっと許しが出るはず


近くにあった木刀を手に取る

『…天の呼吸、伍ノ型…迅雷風烈(じんらいふうれつ)！！』

大丈夫、きっと天元に怪我は無いはず
この技は相手の視界を奪うためのだから…縁(えにし)を助けられればそれでいい


縁(えにし)を無事に救出し、一旦距離をとる
天元が何に怒ってるのかは知らないけど話し合えば何とかなる



……そう思ったのが間違いだった

『天元！何で──っっ！』



…っ？青…雲、空？あぁ、飛ばされたのか

突然の事で混乱する頭を懸命に回転させ、状況を判断する



『…縁(えにし)！生きてる！？』

「俺、アイツ嫌イ！嫌イ！！カァァ！」

…怪我はなさそうだね。うん、至って元気そう


ていうか、そんなこと考えてる暇ないんだ！
こっから落ちたら即死だって！


『縁(えにし)！こっから──カハｯ！』

「A！…興奮スルナ！」

っ…さては天元のヤツ、思いっきり殴ったな！？
さっき咄嗟に後ろに下がってなかったら吐血だけじゃすまなかっただろうな


『縁(えにし)！飛べる！？』

「任セロ！！」


縁(えにし)を空に向かって投げ飛ばし、私は地上に着地するための準備をする


『…水の呼吸、弐ノ型…水車！』

ヤバい！義勇のやってたのを見よう見まねでやったけど…
合ってる？合ってなかったら怪我じゃ済まないけど…！




っ！…あ、あっぶない！

ギリギリのところで無事に着地することが出来たA


冨「…見事だ、A」

『わっ！ビックリした…ここ義勇の屋敷か、おじゃまします！』

冨「……その血はどうしたんだ」


いつも無表情の義勇が少し焦っているような表情で駆け寄ってくる

さっきの天元は少し…と言うかかなり怖かったから義勇を見て安心する



富「──！！」


……？なんて言ってるんだろ
視界が揺れる、吐き気がする……これダメやつだ

そう思った瞬間、プツリと意識の糸が切れた





冨「A！！避けろっ！！」

辺りにこだました声はAに届くことはなく、
周囲は、けたたましい破裂音と共に一気に砂煙に包まれた

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