検索窓
今日:2 hit、昨日:20 hit、合計:58,671 hit

拾漆 ページ20




壱ノ型を使えないと言われたのが相当屈辱的だったのか、
みるみるうちに顔を赤くしていく獪岳

かと思えば勢いよく殴りかかろうと私との間合いを詰めてきた

でも普段はその何倍もの速さで襲いかかってくる鬼たちに比べればこんなもの相手にもならない


だからその手が私に当たる前に止めようとした
しかし当たる直前でその動きはピタリと止まった

そして同時に頭上から聞こえてくる声



冨「……何をしているんだ」

『!…義勇』

急いで駆けつけてくれたのか少し息が乱れている義勇
“大丈夫か?”と聞かれ私は静かに頷いた

それを確認すると私を自身の1歩後ろへと下げる義勇



獪「…誰だテメェ」

冨「……」


そう言う獪岳をポカンとした顔で見つめた後、
再び私の方へと視線を移す義勇


私のことは舞香から聞いていたのに義勇のことは知らないんだなぁ…やっぱり私のことが嫌いなのか

と思考に納得がいき、こちらを見つめる義勇を見つめ返した

何も言わない義勇にどんな反応をすればいいか分からず、
とりあえず愛想笑いをした時、獪岳が口を開く



獪「なぁ、知ってるか?
今回何故ここにこの数の鬼共が出たのかをよォ」

片頬をわざとらしくゆっくりと上げ、こちらを見下すかのような視線を向ける


私はこの男の言っている意味がわからなかった
確かに今回の鬼の数は異常な程だった

けど大体、これほどの数を群れて行動する鬼はある程度の知能がある、会話をすることが出来る

しかし今回の鬼たちは誰として会話をすることが出来なかった
なのにこの男、獪岳は何かを知っている様子でいる

私と義勇は顔を見合せ獪岳が何を知っているのかを聞き出そうと目で話した



獪「…ハッ、いくら柱様とは言えどこればかりは知らねぇらしい!」

その言葉に無意識に握っていた鞘がピシッと音を立てる
驚き、鞘に目をやれば音の通りに亀裂が入っていた

どうやら怒りのあまり、手に力が入りすぎたらしい

力の加減が効かなかったな、と反省するが
隣で血管を浮き上がらせながら物凄い形相で、獪岳を睨みつける義勇を見て怒りを感じているのは私だけではないと安心する


けれど私たちは怒りに任せて行動してはならない


そう、この男の口から真実を聞き、
そして何故それを傍観していたのかを聞くまでは

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←拾陸



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (190 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
583人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

小姐 - 更新楽しみにしています! (8月19日 16時) (レス) @page20 id: d78cf12dee (このIDを非表示/違反報告)
リリィなモモ(プロフ) - まさかの獪岳登場!?舞香に洗脳されてるとはいえ柱である夢主に対して鬼獪の時みたいな態度なの凄い😳 (8月14日 6時) (レス) @page20 id: e604e437d5 (このIDを非表示/違反報告)
Nami - 七夕から更新してない…?焦らずとも更新して、みんなそれぞれの彦星に会わせてあげて下さいね。😊 (7月19日 9時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 平和最高!!!獪岳出てきたのびっくりしました!悪女と獪岳に天罰をっ! (6月8日 16時) (レス) @page19 id: f401ce645a (このIDを非表示/違反報告)
にな(プロフ) - ゆ、夢主ちゃんがちょっと小悪魔なの可愛すぎる…♡ (6月7日 16時) (レス) @page19 id: ff6f5f6f85 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わきゃめサラダ | 作成日時:2023年4月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。