【w.r.w.r.d.!】落としたい彼ととっくに落ちてる彼女【tn】 ３

第九十六話 ページ17

tn視点


……？


それは予想外だった。この王子の国は平和主義であり、最近工業国として頭角を現し始めた国だ。
理由は、困難とされていたウラン８９３の開発に成功した唯一の国だったからだ。


元々ウラン１１４５１４を抑制するための兵器として長年研究されてきたもので、まさか合体させてさらに性能をあげるとはどこの国も考えていないだろう。


だからこそ今回、我々国から設計図を奪いに来たと思っていた。もしウラン１１４５１４がこの世に二つ出来てしまったら、もしウラン１１４５１４がより強化されたようなものが作られてしまったら、流石に太刀打ち出来ないからだ。



……しかし、王子はそれ以外に理由があるという。
全く検討もつかn…………いや、まさかな。






王子「心当たりくらいあるだろう？」


gr「………さっぱりだ。なんせ、色んな国に喧嘩売りまくってるからなウチは！」


tn「ドヤ顔すな。」




グルッペンがあまりに悪びれもなくドヤ顔するものだから思わずツッコんでしまった。



すると突然、王子は声を荒らげながら指をさした……俺に向かって。



王子「お前に言ったんだ！！書記長トントン！！！」





………………は？




gr「ほぅ…？トントン、お前何かしたのか？」


tn「いや……心当たりがまったく無いって訳ちゃうねんけど………いやいや、まさかそんな訳…。」



……一つだけ、心当たりがあった。
だがそれは戦争するにはあまりにも些細なことだし、そんな訳…………。


そんな疑問を、オスマンはスパッと言い切った。




os「もしかして、前にトントンがそちらの国の姫君との縁談を断った件ですか？」



王子「そうだ！！！」





マジかよ(白目)。




まさか当たってたとは……そんな俺の心中などつゆ知らず、王子は急に涙を流しながら熱弁し始めた。


王子「僕の可愛い可愛い妹の縁談をあっさりと断って！！

妹はなぁ、お前に会うのをそれはそれは楽しみにしていたんだ.......写真でしか見た事がない奴だが、妹はそれでもお前に惹かれていた！だから僕は我慢して妹を見送る事を決意した！！

だが結果はどうだ！！曖昧な理由で断り妹を傷つけた！しばらく落ち込み、元気がない妹を見ているのは本当に辛かった…！！


だからこの国に進軍すると聞いた時、父に前線に立つことを志願したんだ！！貴様を痛い目にあわすためにな！！！」




えぇ…めっちゃ私怨やん……(困惑)。



王子「もう殺す事はしない、だが理由を聞かせろ！」

第九十七話→←第九十五話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す