第七十三話 ページ42
ut視点
ザッ……！！
ut「！」
何者かが近づく音が聞こえ、顔を上げるとスパルタクスと名乗る男が俺達を見下ろしていた。
ut「……何や。見せもんちゃうぞ。」
Aちゃんを抱きしめる力を少し強め、スパルタクスを睨みつける。しかし本人はその様子に全く反応せず……
次の瞬間、
Aちゃんをお姫様抱っこした。
ut「！？」
『……っ！？あ、あの……？』
あまりに急だったからか、Aちゃんの涙は自然と止まり、きょとんとしていた。
…おかしいなぁ、僕まぁまぁ強い力で抱きしめとったはずやねんけど…………鍛えなアカンな。
tk「…邪魔をしてしまいすまない。
だが、このまま怪我を放置していては今後に悪影響を及ぼしてしてしまうかもしれない。
一刻も早く医師に診せるべきだ。
……それに、この怪我の原因は俺にあるのだから。」
ut「？怪我って……
っ……！？Aちゃんその足……！！」
何故……何故気づかなかったのだろうか。
彼女の足から、血が滴り落ちている事に。
『あー…うん、大丈夫。大した傷じゃねぇから。てか気づくの遅ぇな…。』
と、Aちゃんはふにゃりと笑った。
……ちゃうやん。Aちゃん。
何で言ってくれなかったんや。
何でもっと自分を大切にしてくれへんの。
ut「……スパルタクスいうたな。」
tk「はい。」
ut「Aちゃんをぜっっったいに無事医務班に届けろ！！
僕はまだお前の事を信じきれへんけど、今回だけはちょーーっとだけ信じたるわいっ！」
と嫌味ったらしく顔をゆがめ、スパルタクスを指さしながら指示を出す。
Aちゃんのためやからな、仕方なくやぞ！！
kn「ほんならショッピ君、スパルタクスを医務班の所まで案内してぇや。」
シッマは自分にもたれかかっているショッピ君の肩をポンポンと叩きながら言う。
shp「……はぁ、うっす。」
顔を上げたショッピ君の目元は少し赤くなっていたが、表情はすっきりとしていた。
今まで溜め込んでいた不安を、恐怖を、涙ごと流せたようだ。
shp「はー…クソ先輩からの指示だと思うと腹立つわー。」
kn「何やとコラァ！！」
ショッピ君がだるそうに首に片手を当てて文句を言って、シッマがそれに暑苦しくツッコむ。
……懐かしく、愛しい日常風景が、帰ってきたのだ。
ショッピ君とスパルタクスを、シッマの隣で見送っていると……
kn「……ぅっ！」
ut「っ！？
シッマ……＿＿＿！！？」
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ショウノ - 都道府県マルチでの外道ちゃんのセリフが来たときに、叫びました。台詞要素が多くて、復習の成果が素晴らしいと思います！！ (2020年4月7日 20時) (
レス) id: 0f20d5c602 (このIDを非表示/違反報告)
ふうちゃん☆ - なんか大先生カッコよくない？怒り狂った大先生も好きかも…！ (2020年3月22日 23時) (レス) id: f19f81ecb0 (このIDを非表示/違反報告)
まるまるのし(プロフ) - ニナさん» コメントありがとうございます！！総統だからこそ、クセの強い国民をまとめられるんでしょう。気に入っていただけて嬉しいです！！ (2019年4月24日 12時) (レス) id: 99fe4741e4 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - シッマ起きてきて感動して泣いた(？)しかもその後に国民が強すぎて笑った。とりまめっちゃ好きです！ (2019年4月23日 20時) (レス) id: 0e6fc5e8be (このIDを非表示/違反報告)
まるまるのし(プロフ) - マリンさん» お久しぶりです、コメントありがとうございます！！また読んでいただいて嬉しいです！！ (2019年4月22日 20時) (レス) id: 99fe4741e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるまるのし | 作成日時：2019年1月29日 22時
