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私の返答に「ありがとーな。」と笑い少し駆け足で講義室を出て行く智洋くん。
爽やか…。
すっかり仲良くなった智洋くんの帰りを待ちながら携帯を触っていると隣の席に誰かが腰掛けた。
「だれか待ってんのー?」
すこし、いや、かなり明るい髪色をした男の子が明るいトーンで話しかけてくる。
なんかノリとか全てが軽い。
とっても軽い。
まさしく名前をつけるなら軽男って感じ。
あなた「あ、はい、待ってます。」
「じゃあその待ってる時間。おれにちょーだいよ〜。」
私の返答を待つことなく一人で話し続ける隣の軽男。
どうしようかな…と戸惑っていると
「帰るで、A。」と、聞き覚えのない低い声に呼ばれる。
驚き振り向くと、目が笑っていない智洋くんの姿が。
あなた「う、うん!」
神山「君さ、人のもんに気安く話しかけんな。」
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軽男をピシャリと一喝して、智洋くんは颯爽とその場から私を連れ去った。
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前をぐんぐんと進む智洋くんに必死に追いつきながら進むも段々と息が苦しくなる。
あなた「待って…っ、智っ」
ハッとした表情を浮かべた智洋くん。
神山「ごめん、早くあの軽い男から離したくって。」
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眉をしゅんと下げながら私を見つめる。
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すこしの間、二人を沈黙が包み込む。
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あなた「ありがと…っ「付き合ってることにせーへん?」
私の言葉を遮った智洋くんの声が通った。
あなた「…へ?」
アホな声が漏れる。
神山「先手必勝…って事で。
今みたいに軽男が近づいてこーへんように。」
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その一言に思わず笑ってしまう。
あなた「ねね、同じ…、私も軽男って呼んでた。(笑)」
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神山「ほんま軽男って名前ぴったりなヤツやったよな(笑)
…ってそんな事どーでもよくって!
学校では、明日からAは俺の彼女ってことで。」
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と、そんなこんなで。
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なんだか波乱の予感です。
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めぐ - 更新頑張ってください!応援してます! (2018年8月3日 15時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rina | 作成日時:2018年3月7日 0時