2 ページ2
.
あなた「やばいやばいやばいっ!!」
急いで駆け込む電車。
この頃望と生活するようになってからはいつも送り迎えしてもらっていたから電車に乗るのは久しぶりで。
改札を抜けてから全力疾走でようやくホームから出発寸前の電車に乗りこむ。
プシューっと空気の音を立てて閉まる扉。
動き出す車両。
あなた「はぁ、間に合った!」
.
アナウンスを聞く。周りの景色を見渡す。
そして気づく。
“乗る電車間違えた…!!”
すれ違うようにして発車する向かいのホームの電車…。
私が乗るべき電車はあれでした。
.
もう動き出した電車に、止まれ!と念じても止まるわけもなく。
みえなくなる車両を見送った。
入学早々遅刻するなんてついてない。
.
あなた「はぁ…」
ほんと自分のアホさに呆れる。大きなため息をつくと、視界にひょこっと見覚えのある笑顔がうつる。
.
「Aちゃん?」
.
あなた「…っ神山さん!」
驚いて声を上げると神山さんは笑いながら目を細めて
“しーやで” と人指し指を口元に当てた。
慌てて私も口を押さえる。
神山「望から聞いてるで。今日から一緒によろしくな?」
.
と頭を撫でられる。
あなた「…へ?」
いっている意味が理解できず変な声が出る。
神山「あれ?聞いてへん?
おれも今日からAちゃんと同じ学校通うねんで。」
あなた「……っ!!!」
驚いて声も出ないとはまさしくこのこと。
2306人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めぐ - 更新頑張ってください!応援してます! (2018年8月3日 15時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Rina | 作成日時:2018年3月7日 0時