【ヒロアカ】新選組隊士 (ページ10)

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玖ページ10

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結局、一睡も出来ずに晩飯の時間になった

「…蕎麦か」
「うん！馴染みのある食べ物がええと思って！」
「もしかして好きじゃなかったかしら？」
「いや、好物だ。忝ない」

そうか、食べ物も知らない料理が沢山あるのか…

「じゃあ、櫻宮さんも席着いて！」
「？あぁ」

俺が席に着いたのを確認すると、皆一斉に

「「「いただきまーす！！」」」

と声を合わせた

「…いただき、ます」

食べる時のこの合図は残っているんだな
俺も間が空いてしまったが
「いただきます」と言い箸を持った

やはり未来の日本と言うだけあって昔からあった習慣も言葉も風化していき、現代風になっている

そんな中で、昔からある出来事に遭遇すると嬉しく思う。

皆してｽﾞｽﾞｽﾞ…と音を立てて蕎麦を食べる

前も斎藤さんに蕎麦屋に連れていってもらったことがある
その時はかけそばを頼んだのだが、いつの時代も蕎麦は美味しいらしい

「…うまい」

周りの人達がじっと視線を向け、味の感想を述べると女達は安心したように笑った

「なぁ…」
「なんだ？」

暫く食べていると隣に座っている紅白頭のなんとも縁起の良さそうな男が話しかけてきた

「さっき蕎麦を好物だって言ってたが、それ本当か？」
「嘘ついてどうすんだ…本当に好物だ」

俺がそう言うと少し紅白頭は嬉しそうにした
無表情に見えるが此奴は意外と分かり易いみたいだ

「…お前も蕎麦好きなのか」
「！あぁ、温かくねぇ蕎麦が好きだ」
「そうか、うまいよな温かくねぇ蕎麦。」
「あぁ」

思わぬ所で意気投合した

(温かくねぇ蕎麦はスルーなんだ)
(普通に冷たい蕎麦って言えばよくね…)

❀

轟くんの好物は温かくねぇ蕎麦でしたよね…
間違い訂正しました