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「やっぱり櫻宮Aは言い伝えられた通り、
頭の回転が早く判断力があって戦場の判断に長けていた、と言われるワケだね！！
…わかった、刀の所持を許可するよ！！
相澤くん、校長室から刀を持ってきてくれ！」
「わ、分かりました…」
「校長先生！？」
言い伝えられた通り、か…
「その代わり、櫻宮Aは雄英高校で保護する、と言うのはどうだろうか？」
「保護、ですか…俺はそんなやわに見えますか」
相澤が刀を取りに部屋を出た後、根津は交換条件を持ち出すかのように言い出してきた。
「いや、今の君の状況を考えると危ないんだ
だって、あの新撰組が幕末からココに飛んできたんだ！
誰も興味が湧いてくるだろう？
そして、その興味を持ったヴィラン達に狙われやすくなる、と言う事だよ！！」
「…確かに、相手の個性が分からないと対処は出来ないが、」
悔しいが納得してしまう。
俺の様な個性が無い人なら刀が無くても勝てる
でも、この時代は沢山の“個性”がある
一目見ただけじゃどんな性質の“個性”なのか分からない。
相手の手の内が分からないまま闘うのは控えたい。
「この時代に飛んできて衣食住に困るだろう？
服だって用意するし、食事も出す、家は雄英高校の寮に住んでもらえばいい！！
保護って言っても幕末に帰る方法が見つかるまでだよ！！」
「それは俺が得をし過ぎです」
「…じゃあ君には雄英高校の生徒達と仲良くして欲しい！！」
「…それでいいのですか？」
簡単に言えば子供と仲良くしろと言う事だろう。
「隠しても無駄さ！！櫻宮Aは子供嫌いで言い伝えられてるよ！」
「…どうやら俺の事をよく知ってる様ですね」
「この時代は調べれば出てくるのさ！」
幾ら表情を悟られないようにしても“言い伝え”で
俺の事は大体知っているようだった。
「…分かりました。保護の件、受け入れましょう。」
「うん！寮は相澤くんが戻ってきたら相澤くんに案内して貰ってね！」
この時代にとって俺は過去の人だ
根津が言った通り今の時代は調べて出てくるのなら、
これからの新撰組の事も、俺が死ぬ日も、幕末から先の日本の歴史も知っているのだろう。
何故か無性に寂しくなって早く元の時代に戻りたくなった
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作者名：Pなつ | 作成日時：2018年11月1日 21時
