【ヒロアカ】新選組隊士 (ページ21)

今日:8 hit、昨日:12 hit、合計:33,243 hit

弐拾ページ21

.

こっちに来てから初めて一人になった
気配も足音も話し声も何も聞こえない

「久々のひとりだな。
やっぱり、ひとりが…い、っ…ぃ」

だから、なのかは分からないが

どさ、という倒れた音と同時に思考が一瞬止まった

「！な、…んだ、」

なんで身体が動かない…？
なんか怪我してる訳でも無いよな…？

ズキズキと倒れる時に打った頭が痛い

…疲れが溜まってたとか？

「はっ…笑えねぇ、な…軟弱過ぎかよ」

何とか身体に鞭打って這いつくばっても蝸牛(カタツムリ)並の速さだ

意識すら朦朧とした時、つい最近まで聞いていた声が聞こえた

〈なんでお前さんはそんな生き急いでんだァ？〉

〈もういい、ゆっくり休めよ小僧〉

〈何ひとりで背負ってんだ、半分寄越せ。もっと頼れ。〉

「……っくそ、」

もう、わけわかんねぇや…。

何が起こったのかも、原因も分からないのに俺は思考回路を断ち暗闇に意識を沈めた。

〈なんでお前さんは生き急いでんだァ？〉
〈…別に生き急いでるわけじゃないですよ〉

〈もういい、ゆっくり休めよ小僧〉
〈まだ、まだです…後、小僧呼びやめて下さい〉

〈何ひとりで背負ってんだ、半分寄越せ。もっと頼れ。〉
〈余計なお世話です。ひとりで背負える荷物ですので結構です。〉