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中学を卒業して、私は商業科の高校に、ゆみは普通科の高校に別れた。
自分は綺麗だと自覚してはいるけど、ゆみと違って愛想は悪いし、人見知りが激しい。きっと周りの反感を買ってしまって、孤立するんだと思っていたけれど、元からそのつもりだった。
ゆみ以外の世界なんて要らないでしょ？
それなのに、あの女は私に近付いた。
「こんにちは。私、斉藤
「…佐藤 Aだよ」
「オッケー、Aね！ 私の事は紫央って呼んで！」
「…うん」
出席番号が前後だったので、あの女…もとい紫央は私に話しかけた。ゆみ以外の世界なんて要らないから、仲良くしようなんて思わなかった。けれど、それ以前に重度の人見知りだから、気の利いた言葉を返す事が出来なかった。
…それでも後悔はしてない。
その日から紫央は鬱陶しいくらい私に話しかけた。
今日の占いが悪かっただとか、飼ってる犬の話だとか、気になってる男子がいるだとか、そんなくだらない話をされた。
まだよく知りもしない相手に、よくそんなに喋れるな。…なんて思っていた。紫央に慣れてきた私は適当に言葉を返していた。
「A、見て！」
ある日、紫央が私に見せたのは水色と紫色のくまのキーホルダー。そのうち水色を私に差し出した。
「これ、Aに！」
「…ありがとう、紫央」
要らない。
もらった時、すぐにそう思った。けれど、一応仲良くしてるんだ。返すわけにはいかない。けど帰り道、近所の小さい子にあげた。
捨ててないだけまだマシだと思う。
次の日、紫央は早速くまのキーホルダーを鞄につけてきていた。「何で付けてないの？」って言われたけど、大切に部屋に飾ってあるとか何とか言って誤魔化した気がする。
「…あのね、A。私、××の事が好きでさ…。応援、してくれない？」
ある日の昼食時、突然そう告げられた。
正直どうでも良かったし、紫央の好きな人の事もどうでも良かった。けど応援してと言われたから、いいよ、と返す言葉しか無く。
「勿論」
この時の私はどんな顔してたんだろう。
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なゆり(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！そう言っていただける事が本当に励みです…！！次の作品でもよろしくお願いします。 (2020年1月27日 4時) (
レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 完結おめでとうございます！！遅くても次の作品も楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！！ (2020年1月26日 23時) (レス) id: 06469c67db (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - 紫紅兎さん» 臓器破裂！？笑 私の方こそ拙い作品ですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつしか書いていけませんが、これからも読んで頂けると嬉しいです！ (2020年1月19日 6時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
紫紅兎(プロフ) - あぁぁぁぁぁ臓器破裂しますぅぅぅぅぅえ、もうこの作品作ってくれてありがとうございます…私はもう逝きます…更新頑張って下さいね… (2020年1月18日 23時) (レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - さとう。さん» さとうさん、ありがとうございます！そう言って頂けて、本当に嬉しいです…；； こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月16日 5時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なゆり | 作成日時：2019年9月17日 21時
