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“可哀想”
人見知りだから、うまく言葉も出てこない。必然的に口数も少なくなる。昔からこの“人見知り”が疎ましかった。
けど、それで自分を嫌いになったことなんてない。ていうか、お前に対して冷たかったのは元々興味が無かったからだよばぁーーか！！
…というのは、心の中にしまっておいて。
とりあえず、やたらと私に突っ掛かってくる女から逃げたいので、今まで座っていたベンチから立って、女の目の前に立ってやる。すると、女は少し怯んだようで、「な、なによ、」と言った。
「…言いたい事がそれで終わりなら、私もう行きたいんだけど」
「逃げる気！？」
「待たせてる人がいるの。邪魔だから退いて」
そう言うと、顔を真っ赤にして怒る女。
やば、言葉選びミスった？
「あんた、昔からイラつくのよ！ 私の好きな人を奪っておいて、あっさり捨てたこのクソ女…！！」
「奪ってないし捨ててないんですけど！？」
私の言葉なんて聞く耳も持たずに、女は私をビンタしようとする。
暴力はちょっとやめてほしいんだけど、この人元バレー部だからビンタされたら絶対痛い！！
そう思いながら、数秒後にくる痛みを覚悟して目を瞑っていたけれど、全く痛みは来なかった。恐る恐る目を開けてみると、女の腕を掴むショッピさんがいた。
「ッ、！！」
「大丈夫っすか、Aさん」
焦った顔をして、私を心配してくれるショッピさんはまるで彼氏みたいで。…いや実際、彼氏(仮)なんだけど。
ていうかこの感じ、どっかで見覚えが…？ あれ、どこだ？
「腕、掴んじゃってすいません。けど、俺の彼女に手出さないでくれます？」
「っ、！ ごめ、んなさ…、」
呑気に謎の既視感の正体を探っていた私の前で、ショッピさんが威圧で女を牽制していた。
それからショッピさんは地面にへたり込んだ私を立たせて、別の場所へ連れて行ってくれた。
「これ、どうぞ」
「ありがとう…」
ショッピさんが買ってきてくれた水を手渡され、気分を落ち着かせるためにもキャップを開けて一口飲んだ。
すると、ショッピさんが来て助けてくれた安心感がどっと溢れ出て、何故か涙腺が緩んでいく。
「ぅ、ぅう〜、叩かれると思ったぁ〜…！！ めっちゃ怖かったぁ、」
「はいはい、もう大丈夫やって。泣き止んで？」
「無理ィ〜」
そうやって永遠と泣き続ける私にショッピさんは、ポケットからレモン飴を差し出した。
「ほら、これ食べて元気出して？」
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なゆり(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！そう言っていただける事が本当に励みです…！！次の作品でもよろしくお願いします。 (2020年1月27日 4時) (
レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 完結おめでとうございます！！遅くても次の作品も楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！！ (2020年1月26日 23時) (レス) id: 06469c67db (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - 紫紅兎さん» 臓器破裂！？笑 私の方こそ拙い作品ですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつしか書いていけませんが、これからも読んで頂けると嬉しいです！ (2020年1月19日 6時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
紫紅兎(プロフ) - あぁぁぁぁぁ臓器破裂しますぅぅぅぅぅえ、もうこの作品作ってくれてありがとうございます…私はもう逝きます…更新頑張って下さいね… (2020年1月18日 23時) (レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - さとう。さん» さとうさん、ありがとうございます！そう言って頂けて、本当に嬉しいです…；； こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月16日 5時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なゆり | 作成日時：2019年9月17日 21時
