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誰の家かも分からない状態でシャワーを浴び続ける程、強い精神をさすがに持ち合わせていない。
急いでお湯を止め、先程身に付けていた下着を着て、近くにあった服を拝借する。着てみると少し大きい。服のサイズとデザインからして、どうやら男性物よう。
無理矢理された的な？ いやでもそれだったら、少しくらい体に何らかの傷や痕が残ってる筈。そんなものは一切見なかったから大丈夫だと思うんだけど…。
「全く笑えない…」
とにかく今は自分の服を探す他ない。周りを探してみるけれど、私の服が一つも見当たらない。となると残るのは先程の寝室。
脱衣所から出て、寝室のドアをそっと開けて部屋の中を探してみるけれど見つからない。その時、私と一緒に寝ていたであろう男性は、私の推しの顔に似ていた。
…まさかね。っと、今はそんな事より服だ。見つかるかなぁ？ 本当どこに置いてんのー…？
不安な気持ちで一杯になりながら、ベッドの近くを探していると。
「何してんすか」
後ろから耳元で囁かれる。寝起きだからか声が少し気怠げだけれど、私はこの声の持ち主をよく知っている。
知らない男の人じゃなくて良かったと安堵すると、突然くんくんと匂いを嗅がれる。
「ッっ、！！？」
「ふふ、俺と同じ匂いや…」
嬉しそうな声でそう言われ、ギュッと抱きしめられた私の頭はショート寸前。
何故って？ そりゃこの人が会社での推しだからに決まってんだろ…！！！
「今日は休みなんやから…、まだ寝てましょーよー……」
ハイ満点！ ハイ優勝！！ いやあざとくね？ まだ寝てましょーよーって……！！！ あーーもう、好き！！！！！！！！
私の推し…もとい、藤堂さんは私の会社の営業部所属。その容姿の良さと仕事の優秀ぶりから、女性社員の注目の的。
かく言う私も、その素敵な容姿で煙草を吸っている姿を見てから推しているのだが。
「……ふへ、ふへへへっ、」
ダメだ、キショイ笑い声しか出ない。推しと一緒にいるこの状況。きっと一生分の運を使い果たしたと言っても過言ではない。
そんな私を余所に、ショッピさんはまたすやすや眠ってしまった。
ちなみにこのショッピさんというのは、私の中で勝手につけたあだ名。私が初めてショッピさんを見た時に吸っていた煙草がショートピースだったから、という理由。
「…あっ、服探さなきゃ」
私は忘れかけていた目的である自分の服を探し続けた。
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なゆり(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！そう言っていただける事が本当に励みです…！！次の作品でもよろしくお願いします。 (2020年1月27日 4時) (
レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 完結おめでとうございます！！遅くても次の作品も楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！！ (2020年1月26日 23時) (レス) id: 06469c67db (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - 紫紅兎さん» 臓器破裂！？笑 私の方こそ拙い作品ですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつしか書いていけませんが、これからも読んで頂けると嬉しいです！ (2020年1月19日 6時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
紫紅兎(プロフ) - あぁぁぁぁぁ臓器破裂しますぅぅぅぅぅえ、もうこの作品作ってくれてありがとうございます…私はもう逝きます…更新頑張って下さいね… (2020年1月18日 23時) (レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - さとう。さん» さとうさん、ありがとうございます！そう言って頂けて、本当に嬉しいです…；； こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月16日 5時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なゆり | 作成日時：2019年9月17日 21時
