松田刑事の従姉妹ちゃん兼彼女さん 〜ハロウィンの花嫁〜

カボチャが二十八 ページ38

陣平「…………テメェ、楽しい楽しい爆弾の解体中だってのに、邪魔してんじゃねぇ！」

おい、そこ。狙われてるのに、狙われに行くんじゃない。

あ、冷静に突っ込んでる場合じゃない！！



巻「じんぺ、」


バンｯ！！


撃たれた、そう思った瞬間。



陣平「班長！」

伊達「丸腰で、銃持ってる奴に凄んでんじゃねぇ！」

そこには、車のドア？を持った班長が。



巻「助かったよ、ありがとう！」

伊達「おう！」

そのまんま班長は、ペストマスクの人物に突っ込む。



でも、ペストマスクの人物はすぐに大きくジャンプし避けてしまう。
そして、空中で一回転し着地する。


だがそこに、さらにあの人物が。




ガンｯ！




陣平「景！」

景光「零は無事！？」

巻「多分ね！犯人追ってる！！」


その人物とは、景のことだった。
景は華麗な回し蹴りを決め、その際ペストマスクの人物が手放した拳銃をキャッチして素早く構える。

さすが、回し蹴り得意(？)な景！




そこに、零もやってきて拳銃を構える。


ペストマスクの人物は、六人相手に状況は不利と判断したのか、今度は一気に背後の扉へ逃げ始める。


私と景が拳銃を発砲し、逃げるのを防ごうとするが、あと少しというところで避けられる。


景「待て！…巻は松田のところにいてね！」

巻「了解！」


景はペストマスクの人物を追い、非常階段へ。
班長もそれに続く。

だが、ペストマスクの人物は、おそらく右手の手袋に隠し持っていたフック付きのワイヤーを使って隣のビルに移動 しようとする。

捕まえようと手を伸ばす景だが、捕まえられず、落ちそうになったところを班長に引き戻される。

もう、諦めるしかないのか……。



その時だった。



零「二人とも避けろ！」


その声に二人は振り返る。

当の本人……零は。


零「逃がさないよ」


拳銃でワイヤーに向かって撃った。


弾は二人の間を突き進んで、見事ワイヤーを撃ち抜く。


命綱となるワイヤーを失ったペストマスクの人物は、手すり壁に衝突した。
が、なんとか片手で手すり壁を掴み、身軽に着地をして階段を駆けていく。


そのペストマスクの人物にまた景が拳銃を発砲する。
でも、やはりすんでのところで逃げられてしまい、弾は手すり壁に虚しく弾かれてしまった。


近くにいない私は、陣平を守りながら、彼らの戦闘状況を見ることしかできない。



それを見た零は……。



零「班長！頼む！」

上着を捨て、突然走り出した。

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