松田刑事の従姉妹ちゃん兼彼女さん 〜ハロウィンの花嫁〜

番外編…今日は12/07【諸伏景光の日】 ページ36

世界線は、ヒロだけが亡くなっている(おそらく)世界線。

《注意》
なんかずっと一人語りですね。
ちょっと暗めなお話。

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ヒロ………。




なんで、景だけ、死んじゃったの？
なんで？ねぇ、なんで。


どうして＿＿＿＿＿？



景は、誰よりも優しくて気遣いができて、面倒見が良くて………報われるはずの人間だよ。

なんで、そんな人が亡くならなくちゃいけないんですか。




この世に神様がいるのなら、私は神を恨みます。





同期全員で集まって喋ろうよ。

楽しくお酒飲もうよ。ねぇ、ねぇ、ねぇ。




陣平と零の喧嘩をいつもみたいに呆れて止めてよ。

私は、みんながいる世界じゃなきゃ生きて行きたくないんだよ。




巻「…………ねぇ。景(ひろ)「なぁに？」ｯ、え？」

ポツリと呟いた言葉は彼に聞こえないはずなのに。
後ろから聞こえた声は、ずっと何年も聞いていなかった声。




巻「……生き、てｯ、た、の？」

嬉しさが込み上げて涙が止まらない。
言葉もまともに言えていない。



景「うん。アメリカで、FBIと協力してて。生存報告忘れちゃった」

それでも彼はしっかりと答えてくれている。

てへ、と効果音がつきそうなほどお茶目な顔をした彼はどこからどう見ても、『諸伏景光』だ。



スコッチでもない、緋色光でもない、“諸伏景光”。






巻「ｯ………。景光(ひろ)、日本におかえり！」

景「ただいま！」


同期でまた、再会できる日は近いのかな。

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