検索窓
今日:8 hit、昨日:36 hit、合計:35,460 hit

カボチャが三十 ページ40

巻・伊達「「!?」」

陣平「……」


何があったの…!?爆弾は隣のビルにもあったってこと…!?


…あ、もしかして、

巻「まさか…手榴弾!?」

零は、景光は!?二人は無事なの…?



焦る私に陣平はそっと声をかける。

陣平「…大丈夫だ、アイツらなら。」

伊達「あぁ。だから信じろ。」

そう…だよね。



伊達「松田、爆弾の状況は?」

班長が陣平に尋ねる。


陣平「少しでも揺すったり傾けたりすると、液体が漏れ出してドカンだ」

巻「タイマーの方は?」

続いて私も尋ねる。


陣平「攻めるとしたら、そっちだけなんだけどよ。トラップだらけで時間かかるぜ。コード切る順番を間違えただけで、やっぱりドカンさ」

陣平が苦笑いをする。


と、そこへ、非常階段に通じる扉から零と景が戻ってきた。

零「すまない、逃がしてしまったよ…」

伊達「大丈夫か、(ゼロ)!」


やはり手榴弾のせいで怪我をしてしまったようで、景に肩を借りて立っている零。



零「心配ない。状況は?」

陣平「こっちもあんまよくねぇな」

陣平は爆弾を解体しながら答える。


陣平「ここは俺に任せて周辺の人達を避難させてくれ」

巻「……!」

景「で、でも……」

躊躇する私たち。
でも、陣平は手を止めずに促した。


陣平「いいから行け。あと三分だ。ガス漏れとか適当な理由で、このビルの周りから避難させろ」

零「……分かった。行くぞ、ヒロ」

零が頷く。そして景も渋々と言ったように、無言で小さく頷いた。


陣平は、班長に目を向け、言葉を発する。


陣平「班長もだ」

伊達「チッ。分かったよ」

景が、階段に向かう途中、振り返って「松田」と声を掛けた。


景「下で…待ってるから」

陣平「……約束はできねぇな」

作業に戻る彼を見届け、みんなは部屋を出ていった。




巻「……で、なんで私も追い出さなかったの?」

陣平「巻のことだから、絶対何言っても残ると思ったからな」

巻「あは、当たりです」

陣平(好きな人)が死ぬぐらいなら、私も一緒に死んだ方がまだいい。
…病んでるみたいになってるけど。




そうこうしているうちに、爆弾のタイマーが一分をきった。

私が見守る中、陣平は、慎重に、けれどできるだけ早くコードを切っていく。



………残り三十秒。

カボチャが三十一→←カボチャが二十九



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
239人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水がある池 - 表現力えぐwwwと言うところから 始まったんですが、やっぱうまいわ! さすが友達!(身バレするし誰だよ) えーっと、コメ書いたの理由が ありまして。あのー、 本当にすみませんでした。 バグで消えたのでここで言わせて もらいます。すみませんでした。 (2023年3月27日 21時) (レス) id: 0086e14aa2 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 未零 ♪mirei♪さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです(*≧∀≦*)これからも更新頑張ります! (2022年12月30日 20時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - 【書き忘れ】表現力が、超絶美味い!これからも頑張ってください! (2022年12月30日 19時) (レス) @page10 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - 微妙な場所にコメント失礼します。次回予告などと、他の作者がしないような事をしているので、凄く興味深いです!初コメ失礼しました! (2022年12月30日 19時) (レス) @page6 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まみこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/d0f1281f531/  
作成日時:2022年11月17日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。