久しぶりの家族 ページ48
マツバsaid
私が目覚めると、外の景色は冬であることが関係しているのか、真っ暗だった。
机の上に置いていたスマホの時間を見ると、午後4時30分となっていた。
また眠っちゃった…と思っていると、私のお腹がグゥ〜と音を立てて鳴った。
最後に食べたのが朝の11時で、あれから5時間も経っているから、お腹が空いたのだろう。
ふと窓を見ると、ウィンター町は雪が降る予報だったのに、晴れて満月が顔を出している。
こんなに暗いなら、ウィンター町の人達も出迎えには来ないよね…。
そう思っていると、何やら外から騒がしい声が聞こえてきた。
私は窓を見てギョッとした。
「マツバちゃん、こんな遅くにお疲れ様！疲れたろう？」
「お腹が空いているなら、うちで鍋でも食べないかい？」
何と、町民の方々が頭にライトをつけて私を出迎えたのだ。
また夏休みと同じパターンか…とため息をつきながら、スーツケースを持って電車を降りた。
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「マツバ、お前朝の9時に電車に乗るはずだったのに、昼の1時に乗ったのか！すごいな！」
「あなた、そんなに喜ぶことじゃないわよ。マツバ、あなたやっぱり顔が少しやつれてる…。」
何故か喜ぶお父さんを嗜めつつ、お母さんが私の顔を見て心配そうに覗き込む。
すると、妹達ー。ユキバとチャバも心配そうに声をあげた。
「マツバ姉ちゃん、大丈夫？あたしが話を聞いてあげようか。」
「大丈夫だよ、ユキバ姉ちゃん！ここはチャバがマツバ姉ちゃんに聞くから！」
見ないうちに、ユキバもチャバも大きくなったなぁ…。
私が感動していると、キクバが2人の後ろからひょっこりと顔を出して、宥め始めた。
「2人とも、お姉ちゃんは少し疲れているの。落ち着いてから、話を聞いてあげようね。」
キクバが言うと、2人は素直には〜いと言い、お兄ちゃん達の方へ向かった。
「お姉ちゃん、ユキバとチャバは私に任せて！その代わり、ゆっくり休んでね。」
私がキクバの優しさに感動していると、お父さんが叫んだ。
「よ〜し！マツバも来たし、これで家族全員勢揃いだ！さあ、家に帰るぞ！」
私達は車に乗って家に帰った。
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家に着くと、やっぱり家具も匂いも何も変わっていなかった。
成長するにつれ、何だか涙脆くなってきたなぁ…。
coming soon…。
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作者名：羽衣 | 作成日時：2021年4月2日 21時
