烈風を駆け抜ける葵 (ページ39)

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心当たりがある犯人ページ39

マツバsaid

私が怒りで手を震わせていると、シクシクと泣いている声に気づいた。

右横を見ると、恐らくハロウィン委員会の生徒である子が2人いた。

1人は泣いていて、もう1人は泣いている子の背中を摩りながら慰めている。

すると、既に来ていた探偵部所属の生徒がその子達に聞きに行っていた。

私と翔、リポーターのブラックさん、映像を撮り終えたカメラマンさんなどと倉庫を出た。

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「既に映像は撮り終えました。……はい、今は作っている途中で…。」

カメラマンさんが、スマホ片手に誰かに話している。

恐らく、インタビュー中に爆発音が聞こえたため、中継映像を切ってしまったからだと思う。

すると、私達2人にブラックさんが話しかけてきた。

「実はね、【HEL TV】はこういった状況を何度も経験していたの。これらを起こした犯人の人物像を言うわね…。大体は、普通の人と性格が変わっている、つまり【サイコパス】の人。自分が犯した事に快感を覚えている、ということね。この倉庫はとても頑丈だし、もしかして誰かがハッキングでもしたのかも…。」

ブラックさんが【大体の人物像】について言った時、私は犯人のある【心当たり】が浮かんだ。

サイコパス…快感…倉庫が頑丈…ハッキング…。

そうだ！そうなると、これを起こせるのはたった1人しかいない！

「翔！犯人に心当たりがあるの！一緒に着いていってくれる？」

「本当か⁉もちろんだぜ、マツバ！よ～し、犯人捕まえて、俺は今夜からモテモテだ！」

翔が叫び、私は犯人がいる場所を目指して走った。

そんな時に、ブラックさんがポツリと呟いたような気がした。

「もし、私の言っていたことが合っていたら、どうしよう…。」

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私達2人は、男子生徒が生活している寮ー。玲瓏寮にやって来た。

翔に心当たりがある犯人が暮らす部屋を教えてもらい、エレベーターで登っていく。

心当たりがある犯人の部屋がある階に着くと、私達はその部屋に向かって走り出した。

ドアをノックしようと思ったら、何故か開いている。

すると翔がドアを開け、部屋に入るとそこにはー。

先程の探偵部の生徒ー。そして、その部屋の主人である【ヨーゼフ・ローティ】がいたー。

あいつがこの事件の【黒幕】なのだ…。

coming soon…。