夏休みの帰省 ページ22
マツバsaid
「……はっ…⁉……もう、またこの夢…。」
私は3回も見た、自分の過去の夢にため息をついた。
今回は、私たち家族が貧乏暮らしを始めた頃で、私が心理的にいじめを受けていたな…。
思い出すと、いじめだした生徒とその親、見て見ぬふりをした先生達に腹が立ってくる。
時刻は午前4時。
30分ごとに起きる時間が早くなっていくのは、何か関係があるのかなぁ？
不思議に思いながら、私はベッドから起きて、洗面所へ顔を洗いに向かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は荷物をまとめたスーツケースを持ち、桜花寮を出た。
半袖のカーディガンにシャツ、半ズボンにサンダル、頭には帽子をかぶっている。
スノウは先に実家に帰り、私は帰る前にバハに挨拶をした。
「バハ、実家に帰っても元気でね。それと、ちゃんと夏休みの宿題はするんだよ？」
「わっ、分かってるって！あと、スノウの方は私がメールで宥めておくから、心配しないで。」
バハは慌てながらも、スノウのことについては胸をドン！と叩きながら、私に言ってくれた。
私はバハと別れて、ミラージュ学園の近くにある駅で、【ある人】を待っていた。
数分経つと、その【ある人】がやってきた。
その人はー。
「やあ、マツバ。暑さでヘロヘロな顔をしていると思ったら、意外と元気そうだな！」
「もう、カツ兄ちゃんったら！からかわないでよ！」
【ある人】ことー。私の３つ上の兄、カツ・アリエスが私をからかってきた。
カツ兄ちゃんはミラージュ学園の4年生であり、今年で16歳だ。
ちなみに、1番上のヨシ兄ちゃんは、私より9つ上の22歳。6つ上のノブ兄ちゃんは19歳。
2つ下の妹、キクバは11歳。4つ下のユキバは9歳。6つ下のチャバは7歳。3人とも小学生である。
ヨシ兄ちゃんもノブ兄ちゃんも、ミラージュ学園の卒業生で、今は大学生だ。
すると、私たちの目の前に、青色の地に水色のラインが入ったボディの電車が止まった。
その電車の行き先は、【ウィンター町】。
私たちの実家がある町だ。
7歳〜10歳まではスラム街に住んでいたが、ある程度稼いで田舎町のウィンター町に移ったのだ。
私たちは電車に乗り、座席に座った。
しばらくすると、車掌さんの笛の音がした。
もうすぐ電車が出発する…！
電車はゆっくり動きだし、私たちの実家ー。ウィンター町へと目指した。
楽しい列車旅の始まりだ！
coming soon…。
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作者名：羽衣 | 作成日時：2021年4月2日 21時
