集計結果 ページ14
マツバsaid
それから5分後。
終わりのチャイムが鳴り、全校生徒が体育館に戻ってきた。
私達3人は、集めたイースターエッグをイースターエッグ委員会顧問の先生に渡した。
「ふう〜。色々あったけど、けっこう集められたね。2人ともありがとう！」
「こちらこそありがとう、マツバちゃん！」
「俺もいいシュートを決められたしな！」
3人でワイワイと話していると、集計結果が出た。
体育館のモニターから、10位から順に発表していくらしい。
私達はゴクリ…。と固唾を呑んで結果を待った。
お願い…！どうか1位に…！
6位まで発表され、いよいよベスト5が発表された。
5位はなんと…私達のグループだった。
私達は嬉しいというよりも、悔しいという気持ちが多かった。
「悔しいね…。僕たち3人でけっこう集めたんだけどね…。」
「そうだな…って、おい！マツバ、お前泣いてるぞ！大丈夫か？」
ノエルに言われ、頬を滑り落ちる液体の感触があり、私が泣いているのに気づいた。
「ほっ、本当だ…。私、どうして…。」
私は笑いながら、腕でゴシゴシと涙を拭こうと思ったが、カイルくんに止められた。
「いや、こういう時はハンカチで目を押さえながら拭くといいよ。目が赤くならないからね。」
「泣きたい時は、素直に泣け。俺たちが慰めてやるから。」
2人の優しさに、私は嬉しさとやるせなさが混ざった涙を流した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その後、カイルくんとノエルと別れ、私はスノウとバハがいる保健室へ向かった。
そこには、チョッカイエッグに驚かされたショックで、2人がベッドで寝ているそうだ。
私は保健室のドアを開け、養護教諭の先生に尋ねた。
「あの、すみません。スノウ・キャッスリングさんとバハ・オルタンシアさんは…。」
「ああ、あの2人ね。実はさっきから【チョッカイ…怖い…】ってうわ言のように呟いているの。」
困ったわ、とため息をつく先生の横を通り過ぎ、私はスノウがいるベッドのカーテンを開けた。
「スノウ？私だよ…マツバだよ。大じょ…。」
「チョッカイ…怖い…エッグ…怖い…もう嫌だ…。」
寝ていながらも、うわ言のように呟くスノウを見て、私は少し恐怖を感じた。
私はカーテンを閉じ、隣で眠っているバハのベッドのカーテンを開けた。
バハもスノウと同じように、うわ言のように呟いていたのは、言うまでもない…。
coming soon…。
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作者名：羽衣 | 作成日時：2021年4月2日 21時
