俺の兄貴

拾肆 ページ15

兄貴が連れて行かれた。

上弦の陸と戦って、俺と伊之助で女の方の頸を斬った(らしい)とき、琵琶の音がして兄貴の下に障子が出て、そのまま落ちて行ってしまったと宇髄さんの嫁さんが言っていた。


せっかく珠代さんに血だけで生活出来るようにして貰ったのに。


鬼舞辻無惨と上弦の壱は必ず倒さないと。

まず奴らが居なければ兄貴はここでずっと笑って居られた。


俺の大好きな人を奪ったんだ。









絶対に復讐しないと。









でもその前にこの傷を直して、もっと強くならなきゃ。





-----------------------------------炭治郎side


遊郭での戦いから2ヶ月以上たった今、善逸の様子が変わった。

任務の時、怖がりながらも女の子に求婚せずに
向かって行く様子を見ると、相当兄弟子の方を連れて行かれたのが利いてるのだろう。

善逸の兄弟子さんは俺に、手紙を残して行った。

もし俺が向こうに連れて行かれた時、善逸がなんと言おうと俺を殺してくれと。

不恰好な字でそれだけ書いてあった。

彼はどうして俺にこの手紙を託したのか。

それが心残りだ。

あの時に聞けば良かった。






･･･あ、そういえば刀･･･。


刀がそろそろ届いていても可笑しくないはずなのに。









鋼鐵塚さんが怒ったので刀鍛冶の里に行くことになってしまった。

取り敢えず、頑張ろう。

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