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百二十三話 ページ29

花垣「オマエはダセェ!!

でもなぁダセェのはテメェだけだなんて思うなよ?

俺はもっとダサかった」

八戒「!タケミっち…」


三ツ谷「ホント ダセェな八戒」

八戒「……タカちゃん」

三ツ谷「"生まれた環境を憎むな"なんてカッコつけてあれだけどよ 俺も本当はすっげぇ憎んだ

一度何もかも嫌になって妹二人残して家出してさ

次の朝帰ったら母ちゃんに思いっきりぶん殴られた

ダセェだろ?その後母ちゃん俺の事抱きしめて"いつもごめんね"って泣いてた」

柚葉「……」

三ツ谷「八戒 逃げてんのはオマエだけじゃねぇ

みんな弱ぇ だから家族(なかま)がいる」



みんなダセェけど勇気がある


俺が一番ダセェのに


幼い頃から病弱だったけど今程ではなかった


病気が酷くなったきっかけは良く覚えてねぇけど


誘拐、だったはずだ


でも余りの恐怖に俺は自分で消したんだ


あの忌々しい記憶を



でも俺をあの時見つけてくれた人物だけは覚えてる



-回想-

『おれ…タヒぬのか……このまま誰にも見つけられずに

そんなの、嫌だ……誰か 助けて』



ガシャッガシャン



『……?』


「人……? おいオマエ しっかりしろ 大丈夫か?」


『……誰?』


「俺は九井一だ」


-回想終-


あれがココとの出会いだった


たまたま入ってきたココが俺を見つけてくれて


あれ以来は会ってなかった


けどイヌピーと出会ってイヌピーを通して再会した


まぁココは覚えてなかったけど俺は名乗ってなかったし



あの時はありがとう



そう言いたかったんだけどな


.



.



.



.

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作者名: | 作成日時:2021年9月7日 0時

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