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??「……なぜ?」
私は男に問いかけた。するとその男はこう言った。
環「あぁ、それはね。僕は君が寝ている間にこの部屋を物色させてもらったんだけど…。病気を患っているにはそれ専用の機械類が無い。それに、この部屋には荷物が無い。すっきりしている。家族が荷物を持ってこないなんてあり得るだろうか。いや、あり得ない。そう判断し、君は記憶喪失だと推理したのさ。」
私はその言葉に驚いてしまった。…まぁ、物色された所で見られて困るものなど無いから、構わないのだが。
??「…そう。そういうこと。…でも、物色なんて常識のある人がするものじゃない。」
私の苦言を彼は笑みを浮かべて受け流した。
環「ふふ、そんなことは良いじゃないか。……さ、君の話を聞かせてもらえないかい?」
男は笑い、そう言った後、私の目を真っ直ぐ見つめながら私にそう聞いてきて。
??「……なぜ私のことを知りたがる?」
環「僕は一応探偵、だからね。もしかしたら君の記憶が戻る手伝いができるんじゃないかと思ってね。…君自身にも、とても惹かれるし。」
私が男を睨みながらそう聞くと、男はそう答えた。
??「…私は、理解不能な善意を嫌う。……特に君のような人間は得意じゃない。」
私は男から目線を逸らしながらそう言った。男は私の様子を見て、声を押し殺したように、低く笑っていて。
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作者名:ティアラローズ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2017年12月14日 3時