RINO side (橙) ページ49
章大を好きになって何年だっけ？
入社した時に一目惚れした。
忠義と隆平と章大がよく飲みに行ってたのは知ってたから、紗綾と由奈に協力してもらって、私達も飲み仲間の一員になった。
けど、
章大は、私ではなく19歳の女の子を好きになった。
どれだけお洒落しても、どれだけ仕事を頑張っても、章大に私は刺さらなかったみたいだ。
19歳の彼女は健気で可愛かった。
バーベキューの時にそれは分かってた。
何年かかっても落とせなかった章大を、彼女は一瞬で落としたんだ。
それだけの魅力は彼女には十分にあった。
からかい半分で行った彼女のバイト先で、虐められてるのを見たとき、虐めてるスタッフと自分が重なった。
端から見たらこんなにも醜いとはね(笑)
償いのつもりで、携帯にその現場を録音して章大に提供した。
章「莉乃、ほんまありがとう。」
その時、初めて章大の優しい顔を見た気がする。
それから数ヶ月後、
丸「莉乃さん、もう諦めついたん？」
『ついたも何も結婚してるじゃん(笑)』
章大と彼女の結婚式の二次会前、
披露宴にも出席してた隆平が話しかけてきた。
「、、莉乃ちゃん、当分恋せえへんの？」
『んー、、当分いいかなぁ、、』
「、、僕じゃアカン？」
『、、へ？』
突然隆平が、ネクタイを締め直して姿勢を正した。
「莉乃ちゃんの恋の相手、僕やったらイヤ？」
『、、イヤも何も、、』
隆平は、唯一私の話をずっと聞いてくれてた。
諦めようとした時も、
"もうちょっと頑張ってみ？"
"大丈夫、僕がいつでも話聞くから"
って、励ましてくれてた人。
『隆平って私のこと好きだったの？』
「最初はな、、」
『、、』
ヤスとの恋をホンマに応援しとったんやで？
「けどな、ずっと一途にヤスを想い続ける莉乃ちゃんに惹かれていってん(苦笑)」
って、ふわふわのパーマ頭をポリポリ掻きながら照れてる。
『あたし、、あの子みたいに可愛げないけど？』
「ええ女やで？」
『、、』
「莉乃は常識と知性があるし、お年寄りと子供には優しいやん(笑)」
めっちゃええ女やんか！
『、、そんな事言うの隆平だけだよ(苦笑)』
「莉乃と出会ってずっと見てきてんもん。間違いない！」
『、、ありがと。隆平もいい男だね(笑)』
「ほんなら改めて、、」
『、、？』
隆平が、ごほん！と咳払いして、
「僕、丸山隆平とお付き合いしていただけませんか？」
そう言って手を差し出してきたから、
『よろしくお願いします。』
私は迷わずその手を握った。
(fin)
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ゆ - めちゃくちゃ面白かったです！！なんで自分はテスト期間にこの神作品と出会ってしまったんだろう、、と読んでいる間ずっと思ってました笑 (2022年10月7日 22時) (
レス) @page50 id: 0983414f21 (このIDを非表示/違反報告)
えむ - あと、前半の方ですが、2箇所くらい名前が「ひより」になってました！ (2022年3月3日 12時) (レス) id: c8b64566cd (このIDを非表示/違反報告)
えむ - 読ませていただきました！ちょっとヤスくんが本物よりブラックな感じはしましたけど笑（お話なのでそうですよねアンチじゃないです）、面白かったです！あだっ、っていうのは痛っていう関西弁なんですかね…笑 あだって初めて聞いたもので…笑 面白かったです (2022年3月3日 12時) (レス) @page17 id: c8b64566cd (このIDを非表示/違反報告)
Mari(プロフ) - 久しぶりにひよりんさんの作品読み直して何度読んでも好きな作品です。 (2021年9月20日 15時) (レス) id: 0a5a3ede14 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - ふみさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！最近は滞ってますが、再開に向けて頑張ります！ (2020年9月10日 7時) (レス) id: 222226e292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよりん
| 作成日時：2019年6月12日 20時
