溺愛彼氏 (青) (完結)

まったり ページ27

サントリーニ島では、ずっとのんびり過ごした。

お昼近くまで寝たり、夜遅くまで遊んだり、ずーっと章大くんと一緒で、

「もうここで住む？」
『ダメダメ！みんな待ってるよ(笑)！』

ここが気に入った章大くんは帰りたくないって言ってた。

彼女、、ナオコさんは、カフェでの朝食で見かけるくらいで、それ以外で見ることはなかった。

アテネに帰る前日、

「また来よな？」
『うん！』

最後の夜はルームサービスでワインとフルーツを頼んでまったり。

プールサイドのソファーに座って夕日を眺める。

『楽しかった！』
「なかなか贅沢な旅行やったなぁ、、」
『うん、ずっと晴れだったし！』
「あー、、帰ったら仕事やー、、」
『まだアテネ観光が残ってるよ(笑)？』
「ここがええんやんかー。」
『私がいなくても？』
「、、ないな、、ないない。帰る。」
『ふはっ(笑)』

そんな、どーでもいい話をして過ごすのも悪くない。だらだらと飲んでフルーツを摘まんで、、

日が暮れて星が瞬き始めた頃には、

「A？、、もぉ寝る(笑)？」

ワインを飲み過ぎたみたいでうとうとしてきた。

『、、うん、寝る、、章大くんは？』
「もうちょい飲んでから寝るわ。」
『うん、、お休み、、』
「はい、お休み。」

ほんの数メートルの距離なのに、手を繋いでベッドに連れていってくれて寝かせてくれる。

『どこにも行かないでね？』
「行けへんし(笑)ほら、はよ寝なさい。」

章大くんが、アホやなぁ、って言いながら私の頭を撫でてくれて、それが心地よくてすぅっと眠りに落ちた。

・

「、、さーん！すださーん！」

やすださーんっ(汗)！！

『う、、ん、、はい？』

どれくらい寝たのか分からないけど、部屋のドアをドンドンと叩く音と、呼び声に目が覚めた。

『、、何だろ、、章大くん(汗)？』

気付けば章大くんが見当たらない。

『、、』

その間も部屋の外では私を呼んでて、、

『はい、、はいっ(汗)！』

慌ててドアを開けたら、

「安田章大様の奥さまですね！？」
『、、あの、、章大くんは？』

ここのホテルの日本人の女の人と警察っぽい男の人が数人いた。

「先ほど海に入水しようとした女性を安田様が助けられて、、」
『、、は？』
「倉持ナオコ様が溺れているところを安田様が助けられて、今病院にいらっしゃいます。」
『、、うそ、、章大くん、、が？』
「一緒に来てもらえますか？」
『はい、、あの、、ｸﾞｽｯ(泣)』
「落ち着いてっ！」

目の前が真っ白になった。

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