溺愛彼氏 (青) (完結)

婚約者(青side) ページ23

あの女がわざと俺らに近付いて来てるのはすぐ分かった。

聞こえるようにごちゃごちゃ言うてくることも。

朝食の時にちょっと牽制したつもりやったけど、、

女「、、少しお話ししてもいいですか？」
『うわ、ビビったー(汗)、、は？』

Aをトイレに行かせて、その間にメニュー見てたら、あの女が突然現れて俺に話しかけてきた。

『いや、ごめんやけど、、』
女「３分でいいから！」
『何やねん、、』

椅子に座って動こうとせえへんし、、

女「ご兄弟とかいませんか？」
『死んでほしい姉がおるけど？』
女「生き別れたお兄さんとか、、」
『、、はぁ？何やねんまどろっこいなぁ(怒)』

何が言いたいのか全く分からんし、
泣きそうなってるし、イライラしてきたわ、、

女「そっくりなの、、」
『何がぁ！』
女「私の亡くなった婚約者に、、」
『、、で？』
女「、、だから、、兄弟とか、、」
『おらんって！しつこいなぁ(怒)』

亡くなったことについては可哀想や思うけど、俺には全く関係ないことやん。

女「新婚旅行で二人で来るはずだったの、、ｸﾞｽｯ(泣)」
『、、』

うざ、、
知らんしマジで、、

メソメソ泣いてる女を呆れて見てたら、

「章大くん、お待たせ、、」
『、、おかえり(^_^)』
「、、どうしたの？」

Aが戻ってきて、この状況を見て困惑してる。

『死んだ婚約者と俺が似てるねんて。』
「、、死んだって、、」
女「初めて見たとき、彼が生き返ったのかと思ったの、、(泣)」

忘れようと思って来たのに、俺がおるからどうしても忘れられへん、って泣きまくってて、

『はず、、』

客や店員が面白そうに見物してる。

どうしようか考えてたら、

「その人の写真ありますか？」
『A？何言うてんの(汗)？』
「だって、、章大くんと似てる人って気になる(笑)」

Aがとち狂ったこと言い出した。
同情というよりは興味本位な感じやけど。

そしたら、女が携帯取り出して、

女「これ、、」

画面を見せてきた。

「、、」
『、、』

Aが覗き込むから、俺もつられて覗いたら、、

「これが？章大くんとそっくりな婚約者さん！？」
『、、俺こんなぶさっ、、！！』
「しっ(汗)！」

ぶさいく、って言おうとしたら、Aに口塞がれた。輪郭はベース型で、眉毛の濃い柔道家って感じ。

俺との共通点は日本人くらいで、、

女「雰囲気が！そっくりなの！」

ギリシャの国がそうさせるのか女の目がヤバイのか、、

『、、』

俺はこの婚約者と同類らしい。

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