有利 ページ34
私と目が合った瞬間に忠義が立ち上がった。
先輩「誰の知り合い？」
『、、』
先輩達がキャーキャー言ってる。
私はビックリして動けなくて、彼女達の後ろに立ってたら、
大「エリ！」
少し鼻にかかった甘い声で、忠義が私の名前を呼んだ。
先輩「え、、藍川さんの！？」
『、、たぶん？』
忠義がズンズン歩いてきて、先輩達の間を割って私の前に来た。
大「話できへん？」
『別れ話ならもうしたでしょ？』
てか、、今日めっちゃカッコ良くない？
大「もっかいちゃんと話したい。」
『今から飲みに行くもん。』
大「待ってる！終わるまで待ってる！」
『、、でも、、』
先輩「藍川さん、行ったら？」
また今度連れてってあげるから(笑)って、先輩達が余計なこと言う。
忠義は全く引く気配もないし、
『、、すみません、じゃあ、、』
仕方なく先輩の方を断ろうとしたら、
大「先輩！ありがとうございます！」
『え、、は？、、わっ(汗)』
忠義が、私の手を掴んで歩きだした。
先輩「月曜日、話聞かせてね♪」
ってからかう先輩達が小さくなっていく。
大通りに出て、忠義が長い手を上げてタクシーを止めた。
「東京タワーまで。」
『、、どうして？』
タクシーに乗り込んで、彼が告げた行き先。
ホワイトデーに行った場所。
「少しでも有利な方がええやん？」
『、、？』
よく分からない。
Aが好きだって認めたのに、どうして私のところに来たのか、、
どうしてずっと私の手を握ってるのか、、
ﾀｸｼｰ「ありがとうございました。」
大「ありがとー。」
おいで、って私をタクシーから降ろしてくれて、東京タワーの特別展望台へ。
『、、キレイ、、』
キラキラ光る夜景に見とれてたら、
「エリ？」
『、、ん？、、わっ！』
忠義が呼ぶから、隣にいる彼の方を見たら、
繋いだ手を引かれて、あっという間に彼の腕の中におさまった。
忠義は、私にこれをよくする。
私が初めてされたときに、キュンてするって言ったから。
「キュンてした？」
『、、しないようにした。』
「、、まだ俺のこと好き？」
『、、好きじゃない。』
嘘。
まだ好き。
泣きたくなるくらい好き。
「俺は、エリが好き。」
『、、やめてよ、、空しくなるか、、』
「この１週間、自分の気持ちと向き合ってん。」
『、、』
忠義が静かに話始めた。
「エリにサヨナラされてから、Aへの想いは跡形もなく消えてったわ(笑)」
アホやろ？って言った彼の言葉が震えてた。
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わーぉ(プロフ) - 泣いちゃいました…素敵な小説、いつもありがとうございます！ひよりさんの作る小説が一番好きです！これからも応援してます！ (2020年6月18日 16時) (
レス) id: 698b54181c (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - めちゃさん» やーん、ありがとうございます(≧▽≦)ひよりんもこの二人大好きなのよー♪頑張りますっ！ (2020年3月3日 12時) (レス) id: ce87251b5c (このIDを非表示/違反報告)
めちゃ(プロフ) - テレビでもネットでもコロナコロナと嫌なニュースばかりで、ふと本編を読んでてエリちゃんのお話を読み返したくなりました。私は主人公ちゃん達よりも好きかもしれない二人に久しぶりに癒されました。一気読みしちゃったけど本当にたまに会いたくてなる二人です (2020年3月3日 11時) (レス) id: 135eb95805 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - あしゅさん» やーん、ありがとうございます(σ≧▽≦)σ大人なエリちゃん、ひよりんも大好きです！その後、思い付いたら更新しますね！ (2019年9月26日 16時) (レス) id: ce87251b5c (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - エリちゃんとたっちょんの話が好きすぎて何回も読んじゃう(///ω///)その後の話もいつか読みたいです！ (2019年9月26日 10時) (レス) id: 0768c9f17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよりん
| 作成日時：2017年11月26日 14時
