魔法 ページ29
「おやすみ。」
『おやすみなさい。』
空が白んでくる前にお互い自分の部屋に戻った。
それからは、
みんなで集まることはほぼなかったから忠義のそんな顔を見ることはなくて、私の心も穏やかだった。
Aと章ちゃんの結婚式までは。
忠義と私は二次会の幹事だったから、二人で色々準備をしてて、
「とうとうやな、、」
『、、そうだね。』
結婚式前日、忠義が何とも言えない複雑な顔してた。
・
『おめでとー！』
爽やかに晴れたAと章ちゃんの結婚式。
幸せそうな二人をみんなが祝福してる。
忠義と亮くん以外は。
楽しそうにはしてた。
バカ言い合って、いじられて、
でも、
Aと章ちゃんが誓いのキスをした時、忠義は眉間にシワを寄せて目を逸らした。
『、、』
私はそれを見た瞬間に、崩れないように身に付けてた鎧がボロボロと剥がれて、生傷が剥き出しになった。
『も、、ダメだ(苦笑)』
大親友の結婚式だから、それでも最後まで笑った。
大「エリ、飲み過ぎや(笑)」
二次会もたんぞ？って、私からビールを取り上げてジュースを持たせる忠義は、
出会った時と同じで、優しくてカッコいい。
『大丈夫だよ！ちょーだい(笑)！』
大「アカンて(笑)！」
丸「仲良しやねぇ♪」
『ふふっ(笑)』
でしょ？
今日だけは、親友のために頑張るってさっき決めたの。
『ねぇ、私もAみたいなドレス着たい！』
大「エリにはもっと似合うヤツ俺が選んだる。」
『楽しみ♪』
今日までは、夢を見させてもらおうって思ったの。
・
大「じゃあ、先行ってるから。」
章「おん、すぐ向かいます。」
『気を付けてね！』
A「あとでね！」
二人を残して、一足先に会社へ行って二次会の準備。
忠義とは担当が違うから、話さなくて済んでホッとした。
華「エリ？どうした？」
『、、へ？何が(笑)？』
華「いや、気のせいならいいけど、、」
『ほら、早くやろ(笑)！』
勘の鋭い華を誤魔化して、一生懸命頑張った。
A「みんな、ありがとー！」
『ゆっくり休んでね！』
章「大倉とエリちゃん、ホンマありがとう。」
大「おやすみ！」
今度は二人を見送って、残りのみんなで片付け。
結局５時までかかって、
大「写メ撮ろーぜ！」
って、忠義の一声でみんなで変顔(笑)
会社を出た時にはもう外は明るくて、
『ねぇ、忠義？』
「んー？」
二人きりの帰り道。
忠義は優しいから言えないでしょ？
だから、
『別れよっか。』
私が言うね。
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わーぉ(プロフ) - 泣いちゃいました…素敵な小説、いつもありがとうございます！ひよりさんの作る小説が一番好きです！これからも応援してます！ (2020年6月18日 16時) (
レス) id: 698b54181c (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - めちゃさん» やーん、ありがとうございます(≧▽≦)ひよりんもこの二人大好きなのよー♪頑張りますっ！ (2020年3月3日 12時) (レス) id: ce87251b5c (このIDを非表示/違反報告)
めちゃ(プロフ) - テレビでもネットでもコロナコロナと嫌なニュースばかりで、ふと本編を読んでてエリちゃんのお話を読み返したくなりました。私は主人公ちゃん達よりも好きかもしれない二人に久しぶりに癒されました。一気読みしちゃったけど本当にたまに会いたくてなる二人です (2020年3月3日 11時) (レス) id: 135eb95805 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - あしゅさん» やーん、ありがとうございます(σ≧▽≦)σ大人なエリちゃん、ひよりんも大好きです！その後、思い付いたら更新しますね！ (2019年9月26日 16時) (レス) id: ce87251b5c (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - エリちゃんとたっちょんの話が好きすぎて何回も読んじゃう(///ω///)その後の話もいつか読みたいです！ (2019年9月26日 10時) (レス) id: 0768c9f17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよりん
| 作成日時：2017年11月26日 14時
