fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (9)

まだまだ ページ34

「おはよー！」

『早くない(笑)？』

「早ないよ！あと１時間♪」

朝食を食べてたら、章ちゃんが来た。

『今から診察だもん(笑)』

その間に準備しとくし！
うちでゆっくりしいな？ってもう帰る準備を始めてる。

辻「安田さん、診察行こうか？」

私を呼びにきた辻川さんは、章ちゃんにはもう怒らなくて最早スルー。

だけど、

章「辻川さん、Aが大変お世話になりました！これどうぞ(^_^)」

辻「あら、最後の最後で大人だわ(笑)」

みんなで食べてください、ってお菓子を渡してる。

『いつ買ったの？』

「エリに頼んでてん。」

『、、エリちゃんに感謝だ、、』

ずっと章ちゃんのご飯も作ってくれてて、
丸山さんじゃないけど、エリちゃんの時は私が頑張ろう！って思った。

・

辻「また１ヶ月健診でね！何かあったらいつでも相談してね！」

『はい！』

医「二人目もおいでね！」

『はい(笑)』

章「お世話になりました。」

私が葉月を抱いて、章ちゃんが荷物を持って二人で深くお辞儀した。

『あー、、シャバの空気サイコー！』

「シャバ言うな(笑)」

たったの１週間だけど、何だか自由になれた気分だ。

「ちょっと待ってな、、」

駐車場に着いて、章ちゃんが車に荷物を積んだあと、

「はい、おいで。」

私から葉月を受け取って、チャイルドシートに乗せた。

私も後部座席に乗っていよいよ帰宅。

『章ちゃん？』

「んー？」

いつも右車線ばっかり走るのに、今日は左車線で50キロ走行。

『毎日来てくれてありがとうね。』

「どしたん(笑)？」

『ううん、ちゃんとお礼してなかったから(笑)』

章ちゃんが来ることが毎日の楽しみで、

『もっと章ちゃんが好きになった！』

「よしよし、作戦成功！」

『作戦だったの(笑)？』

「(笑)」

だとしたらまんまと乗せられてしまった。

葉月は泣くどころが車の揺れがゆりかごになって爆睡してる。

章ちゃんが選んだ退院用の服は少し大きめで、寝ながらずっと吸ってる右袖の部分はヨダレでびしょびしょだ(笑)

それもこれも全部全部幸せで、

『章ちゃん、、』

「んー？」

『幸せ過ぎるんですけど！』

「ふはっ(笑)まだまだや。」

『まだまだ？』

「俺らはまだまだ幸せになれる。」

死ぬ時が幸せのピークやろ？って。

「今から色んな楽しいこと待ってんのに(笑)」

『ホントに？』

章ちゃんが、バックミラー越しに私を見つめて、

「Aは俺を信じて俺を好きでいたらそれでええ。」

って、言ってくれた。

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