追いつけない恋 (青) ⑲ (ページ7)

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警察ページ7

座ってたら我慢出来た痛みも、歩く振動で傷口がドクドク痛みだす。

『華ちゃーん、やっぱり痛い(泣)』

心「渋谷さん呼ぼっか？」

『ううん、私先に帰るね？』

ランチのあとお買い物行こうって約束してて、二人とも欲しいものがあるみたいだから、

『二人はお買い物楽しんで？』

華「いや、楽しめないって(苦笑)」

どうやって帰るの？って二人も一緒に帰ろうとするから、

『タクシーで帰る。で、私の欲しいもの覚えてる？』

華「Aの好きなモデルが着てたブラウス(笑)？」

『それ！買ってきて？』

明日会社でもらうから、ってお金を渡そうとしたら、

華「そんなのは後でいいから、、わかった(笑)」

心「お家着いたら、どっちかにLINEしてね？」

『うん、ありがと(^_^)』

二人がやれやれって顔して、私がタクシーに乗るまで一緒にいて、見送ってくれた。

章ちゃんと一緒じゃないとタクシーになんて乗らないからドキドキする。

タクシードライバーさんは女性で、
華ちゃんが、私が男の人がまだダメなのを気遣って手配してくれた。

私のお母さんと同じ年位の女性ドライバーさんが、

「そんな大きなガーゼしてても、可愛いのね(笑)？」

早く良くなるといいね、って優しく励ましてくれる。

日本もまだまだ捨てたもんじゃないな、って嬉しくなった。

40分ほどでマンションに着いて、刑部さんのドアの前をそっと通って自分のうちに入る。

まだ14時で、外は静かだ。

ちょっと疲れたから、華ちゃん達にLINEして、部屋着に着替えてベッドに入ったら、すぐ寝てしまったみたい。

どれくらい眠ってたのか、、

私の頭を優しく撫でる感触で、ぼんやり目が覚めていく。

『あー、、お帰り、、』

「ただいま(^_^)」

『今何時？』

「18時。」

『４時間も寝た(笑)』

「ようさん寝たな(笑)」

章ちゃんの手が、頭からガーゼの上に移動する。

「見てもいい？」

『うん、、そろそろ消毒しないと、、』

鞄をソファーに置きっぱなしにしてるのを思い出して、起きようとしたら、

「寝とき？取ってくるわ。」

って章ちゃんが持って来てくれた。

処方箋を見ながら、コットンに消毒液を染み込ませる。

優しくテープをはずして、ガーゼを取ってからしばらく傷口を観察してて、、

「どうする？警察に入ってもらう？」

コットンで傷口を撫でながらビックリするような事を言うから、

『冗談でしょ(笑)？』

って突っ込みながら章ちゃんを見たら、優しい声とは裏腹に完全に目が据わってた。