18 赤い雪 ページ18
Aは建物の影まで来ると、携帯を取り出し電話をかけた
咲「もしもし、A？」
A「主様、急な連絡、申し訳ありません」
咲「いいよ
こんな時間帯に電話してくるってことは、何かあったの？」
A「左様でございます
あまり、良いとは言えない報告になりますが
……こちら側に歴史修正主義者が現れるかもしれません」
咲「……それは本当なの？」
二人の声に真剣さが増した
いつもは明るい咲も、さすがの今回は真面目だ
A「気配を感じとっただけなので、絶対にとは言い切れません
その気配も非常に薄く、遠くからのものでしたから」
咲「そっか……
でも、Aがそう言うなら当たる可能性が高いね
もしかしたら、こっちに来る途中かもしれないから、みんなにも呼びかけとく
政府にも報告しておくから、Aも十分に警戒して」
A「承知致しました」
咲「それで、Aは怪我してない？
ヴァイパーの討伐が入ったって、先生から連絡きたけど」
A「……申し訳ありません
不覚にも、傷を負ってしまいました」
Aがそう言った次の瞬間、電話のあちら側でガッシャーンという破壊音が聞こえた
A「主様？」
咲「ああ、ごめんごめん
湯飲み等を落として割っただけ
で、怪我したって、どこを怪我したの？」
A「肩のあたりを斬られました
深い傷ではありませんので、ご心配なく
刀も傷ついていません」
咲「刀が傷ついてないんだったら、私の力じゃ大きすぎるかな……
今は手入れ部屋もいっぱいだし……
あ、薬研を向かわすよ」
A「薬研様ですか？」
咲「本当は私が行きたいんだけどねえ……
とりあえず、あそこで待ってて
先生や執事さんの許可取っておくから」
A「かしこまりました」
咲「はーい
それじゃあねー」
携帯をスリープモードにさせ、ポケットにしまう
Aは、ふう…と軽く息を吐いた
壁に少しもたれかかり、怪我をした肩を触った
湿った布とぬるっとした感触
手を見ると、血がべとりとついていた
何を思うわけでもないが、じっとそれを見つめていた
Aは、雪が好きで嫌いだ
白い雪は好き
赤い雪は、なんとも言えない
嫌いではない
ただ、あの人も赤い雪となった
篠ノ雪 Aは、赤い雪を降らせる
あの人にもらった、大切な名前
大切な名前に含まれた、大切で残酷な意味
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仮面を被った猫(プロフ) - とうふうさぎさん» ご指摘ありがとうございます！これからもミスをしてしまうと思いますが、どうぞよろしくお願いします！ (2018年5月27日 23時) (
レス) id: a272e68b65 (このIDを非表示/違反報告)
仮面を被った猫(プロフ) - 妹舞さん» そう言っていただけてすごく嬉しいです！まだまだ未熟ですが、どうぞ暖かい目で見守ってください！ (2018年5月27日 23時) (レス) id: a272e68b65 (このIDを非表示/違反報告)
とうふうさぎ(プロフ) - 4話のところで「シエルは男性恐怖症」ってなってますけど女性ですよね？お話の続き更新楽しみにしてまーす (2018年5月27日 19時) (レス) id: 5da4774cc8 (このIDを非表示/違反報告)
妹舞 - 私の愛してるアプリ二つをコラボ…！そして宣伝！そして内容とてもいい！ありがとうございます！ (2017年12月16日 22時) (レス) id: dffb3f017a (このIDを非表示/違反報告)
月輝(プロフ) - おっふ...薬研ニキイケメンやな.../////((あ、マジカルデイズ名前変えちゃったんです...【ノラのパーカー】です。見つけたらヨロシクお願いします(( (2017年8月12日 18時) (レス) id: d9acc59419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮面を被った猫 | 作成日時：2017年3月6日 20時
