拾玖話 ページ21
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「…い…り…」
また何かが聞こえる。
常人より多少人の声に敏感な私にしか聞こえていないようで隠の人は先程から気まずそうに視線を泳がせていた。
私の顔立ちや言動は姉のように愛嬌のあるものではないため、相手を萎縮させてしまうことが多いらしい。
気の利いた言葉をかけてあげられず申し訳ないが、今は庭での会話を聞き取ることに専念しよう。
全神経を聴覚に集中させる。
少しずつ鮮明になっていく声。
「いつまで寝てんだコイツは。柱の前だぞ。」
「起きずとも処遇は決まっている。鬼諸共さっさと処分すべきだ。」
「鬼を連れた隊士とはなあ！よもやよもや。」
音柱 宇髄天元様
蛇柱 伊黒小芭内様
炎柱 煉獄杏寿郎様
何とも個性的な会話だ。
いや、会話と表現するのは間違いかもしれない。
それより気になるのは彼らの話の内容だ。
コイツ
鬼を連れた隊士
一体誰のことなのだろう。
そもそも鬼を連れた隊士などがいるのなら危険な事この上ない。
そんな人物を鬼殺隊本部へ連れて来ているというのか。
若干ピリピリとした空気を感じ取り、私も気を引き締める。
なかなか起きない
まだ起きないのか
早く処罰を
そんな言葉が続いてもまだ起きないらしい��鬼を連れた隊士��。
その様子に痺れを切らしたのか、周りから起きろという声かけが始まる。
「起きろ」
「オイコラ」
「やい！！」
「いつまで寝てんださっさと起きねぇか！！」
「柱の前だぞ！！」
一際大きな声が辺りに響いた後、一瞬の静寂が訪れる。
空気が微かな不安と困惑の色に染まる。
知らない気配がゆっくりと浮かび上がる。
「此処は鬼殺隊の本部です。あなたは今から裁判を受けるのですよ。
竈門炭治郎くん」
蟲柱 胡蝶しのぶ様
彼女の穏やかな声が��竈門炭治郎��という名前を紡いだ。
��鬼を連れた隊士��の名を。
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名無し - 辛ちゃんかわよっ！ (2020年4月21日 20時) (
レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
チロルチョコ - 続きをぉぉ (2019年12月15日 20時) (レス) id: 03d659cd41 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ。@さぶ - めちゃめちゃ泣きました・・・！大好きです！更新がんばってください！応援してます！ (2019年7月21日 13時) (レス) id: dcfa07bf42 (このIDを非表示/違反報告)
白波瀬(プロフ) - なーなー@今日俺さん» ありがとうございます。そこまで感動してくださるとは驚きと嬉しさでいっぱいです…！拾陸話からの件、ご指摘ありがとうございます。主人公の名前のことでしょうか？こちらで確認したところ問題ないはずなのですが不具合ですかね…。 (2019年7月7日 16時) (レス) id: 5e8c752928 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺(プロフ) - 何度もすみません。拾陸話からでした。 (2019年7月7日 14時) (レス) id: 17dfab9de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白波瀬 | 作成日時：2019年6月15日 10時
