【ｄ！】死んだけど、成仏できないので働きます。 (ページ26)

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第六十八話ページ26

gr「A………なの、か？」

『……………(苦笑い)』

やばいやばい、咄嗟のことでグルッペンに存在がバレてしまった。

確かにそこにいるよな？とグルッペンは強く俺の腕を握っている。

二人戦車の上で硬直していると、耳に大きな爆弾の音が入ってきた。

はっとして、グルッペンに話しかける。

『…詳しいことは後だ、グルッペン。ここは戦場だ、少しでも動きを止めたら死ぬ』

gr「だが」

『グルッペン。』

gr「…」

『自分の立場をどんな時でも冷静に判断しないとダメだ。
　あの犯人の顔を見ているのは俺だけ。もうわかるだろ』

gr「……」

する、と腕から力が抜けて離される。

俺はそれと同時に戦車から飛び降りて犯人の跡を追いかけた。

グルッペンも動き始めたらしい、後ろで砲撃の音がする。

俺はタタタタっと久しぶりに実体化したまま戦場を走り背中が見えてきた犯人の前に

回り込み、キックを入れる。

が、両手で抑えられ後ろに飛ばされる。

グルッペンに銃を撃つだけ、実力はあるらしい。

俺は受け身をとって地面に着地し、そのまま勢いでバウンドして距離を詰めた。

犯人は後ろに飛び退き、すかさずそれを狙って後ろに回る。

頭に一撃、怯んだところを押さえつけて完了。

ゾムにあらかじめもらっておいたインカムに電源を入れ、報告した。

『………ー此方A・アルバート。
　グルッペンを襲撃した犯人を捕まえた。身柄を拘束し後はチーノに任せる。』

ci「俺ェ？！ちょっと待ってくださいAさん！今こっち手一杯なんです！」

『できるだろ、お前なら』

ガキンっと走ってきた兵士の剣を持っていた小型ナイフで受け止め、そのまま間髪入れずに

回し蹴りでノックアウト。

一人一人倒していく中で、久しぶりにこの戦場の感じ……と少し気分が高まった俺は

シャオロンの隣で戦ってました()

rbr「…………はぁ…」

zm「これで公認やろ？？」

『あははは………』

時はすぎあれから三週間。

戦争は二週間程度で終わり、結果は此方の大勝利。グルッペンを撃ったやつも雇われで、

オスマンとお話ししてから首チョンされたらしい。ご愁傷様です。

そこから一週間、色々と戦後の片付けをしていると

シャオロン、チーノ、ロボロさん、ゾム、俺の系五人が総統閣下の部屋に呼ばれた。

gr「…………まず、だ。」

実体化をしていない俺に対して話しかけるゾムとシャオロン。

呆れたロボロさんに良くわかっていないチーノに挟まれていた。