【ｄ！】死んだけど、成仏できないので働きます。 (ページ21)

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第六十三話ページ21

貴方視点

あれから早二週間。

チーノもさすがというか…わずか二週間で戦争一日手前状態の我々国に馴染み、

日々仕事をこなしている。

やっぱグルッペンは人選に間違いないな。

『あと少しでQ国と戦争か〜。俺もなんかできたらいいなぁ』

zm「戦うん？」

独り言を呟いていると、後ろにあった窓からゾムがやってくる。

もうこれにも大分慣れて、驚かずとも受け流せるようになった。

『相変わらずドア使わないなぁゾム。
　まぁ、そうできたらいいなって考えてるよ』

zm「えーやぁん。
　でも、Aが戦闘に出れたらむっちゃ最強やんな。死んでるし。」

『ね。一応死んでるわけだけど…この体ってこうやって力使うと触れられるわけじゃん』

ゾムのお腹にポンっと手を当てていう。

俺からも触れるしなぁ、とゾム。

『これって俺が切りつけられたらどうなるんだろう…』

zm「えー…死んでるから大丈夫とちゃうん？」

『そうだとは思うけど……ロボロさんに聞いてみようかな』

『じゃあ俺いくね』

zm「はーい、頑張れ〜」

『ゾムも頑張ってなー』

手を振ってゾムと別れた後、またフヨフヨと歩き出す。

言われてみればそうだよな…

確か…霊はエネルギーの塊と人間の念で出来てるから…

それらが失われて仕舞えば消滅…すんのか？？

まぁでも物理攻撃なんか霊に対してできないしなー

どっかの漫画でパンチで除霊…みたいな話を聞いた時は爆笑したw

まぁフィクションはなんでもありだから………www

『はははっ、今思い出しても笑えるwww』

一人で思い出し笑いをしながら、窓を開けてぴょーいと運動場へ行くと

そこには意外な人が。

『マキさん！ちょうどいいところに！』

mk「あれ、Aさん。どうされましたか？」

『聞きたいことがあったんですけど…マキさんの方が専門かな』

mk「？」

かくかくしかじかでして…と事情を伝えると、マキさんはあぁと言った様子で答えてくれた。

mk「幽霊はAさんのおっしゃる通り物理は効きませんよ。
　たとえ実体化していても全く効きません。
　幽霊が実体化している間干渉できるのは人間(生命あるもの)だけですし、
　剣や銃といった金属製の物はすり抜けますよ。

　幽霊に物理で勝てるのはその幽霊よりも強い霊力を持った者だけなのです。
　なので滅多にいません」

『そりゃあいないですねw純粋な霊より霊力が高いなんて有り得ない』

mk「だから戦場に出ても大丈夫なのです」