第十五話 ページ17
俺はひたすらに虚しさでいっぱいになりながら、
荷物を大事に持っておばあちゃんを埋葬した。
そして、また戦場に戻る。
おばあちゃん、ごめん。
俺はやらなきゃいけないことがあるから、それまで荷物は持っていけないんだ。
そういって、俺はおばあちゃんとともに荷物を埋葬した。
誰にとられるのも壊されるのも嫌だったからだ。
おばあちゃんの暖かい意志が、誰かの生き延びるためだけのものにしたくなかった。
だから俺は余計に本部が許せなかった。
街の人々は血の繋がってもいないただの部下と上司の関係ですら大切にして命を落としているのに、
お前らだけ逃げるのか。お前らだけ生き延びるのか。
残忍なことをしでかしてきたくせに、命を張って軍事大国と戦わないのか。
このくそ野郎が。
大切なものを奪われて、俺は軍人になったんだ。
だがどうだ。
おばあちゃんはしに、街はまた破壊しつくされている。
泣いている子供を非難させて、俺は本部に乗り込んだ。
そして、殺した。
全部を殺した。
幹部も、王も、王妃も、軍長も全部。
そして、俺はもう片方、W国にも一人で乗り込んだ。
敵の刃が体を貫くのにもお構いなしで殺して殺して殺しまくって。
気が付いた時には、目の前にW国の閣下がいるだけだった。
閣下「…わかった。負けを認めよう。
だが、最期に一つ教えてくれ。」
『…なんだ。』
閣下「そなたは、どうして一人で敵陣に乗り込んできた。
絶望と怒りの心を抱きながら、どうして自分の本部を潰してきてまで私を殺しに来たんだ。」
『…さぁな。自己満に過ぎない。俺が守れなかった命を、無駄にしたくなかっただけだ。』
閣下「大切なもの、か。戦争とは、死がつきものだからな。
我らは初めてお前に負ける。来世というものが存在するなら、その時は
お前と敵にはなりたくないものだ」
『…名前くらい聞いてやるよ、お前の名前は。』
閣下「俺の名前は＿＿＿」
それから、俺は閣下を殺した。
二つの国が滅んだ瞬間だった。
俺はばあちゃんを埋めた場所まで意識朦朧となりながら帰った。
ここには、父さんも母さんも眠っている。
…俺の、大切な家族だった人だ。
父さんは愛情を教えてくれた。
母さんは家庭の暖かさを教えてくれた。
おばあちゃんは凍てついた俺の心に、優しく忘れていた愛を注いでくれた。
……また、守れなかった。
…そうか、そうだ。
俺の怨念は、俺自身に対するものだったんだ。
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海老天2(プロフ) - 神ですね。ありがとうございます (2022年8月1日 19時) (
レス) @page4 id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
＠優斗（まさと）(プロフ) - 柚衣さん» あざます！初心者のゴミ副産物なので上手く行かない事も在りますがよろしくお願いします！ (2022年8月1日 17時) (レス) id: e352abdd5b (このIDを非表示/違反報告)
＠優斗（まさと）(プロフ) - はく。さん» あ成程？そういえばそうやん俺馬鹿やん！！ｗ何度もすいません！！ｗ (2022年8月1日 17時) (レス) id: e352abdd5b (このIDを非表示/違反報告)
はく。 - ＠優斗（まさと）さん» 再度失礼します。『我.々だ』のところを検索避けしてほしいという意味ですm(__)m (2022年8月1日 17時) (レス) id: a5036f3c9c (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - 続き、めちゃくちゃ楽しみです！更新頑張って下さい、応援してます(*≧∇≦)ﾉ (2022年8月1日 13時) (レス) @page3 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優斗_1128 x他2人 | 作成日時：2022年8月1日 10時
