第四話 ページ6
『……わかりました。今は貴方を信用します。』
？「よし。お前さん，名前は？」
『Aです。』
？「よしA、これからよろしゅうな。」
ふぅ、と一息つく。
ベッドに座って(認めたくないが)天井を見つめる。
あー…俺の店、帰れるのかなぁ。
異世界転生ものの小説は、お客さんに紹介してもらってハマってからたくさん読んでたけど…
帰れた試しないよな、アレ。ていうか帰っちゃったら物語進まないんだから当然か…
ここが小説の世界とかじゃない限り戻れると思うけど。
…やべぇ自分で言っててフラグにしか聞こえないわ。( ˙-˙ )
『はぁあ〜…あの店，俺の全部だったんだけどな…
繁盛して大人気！ってわけじゃぁないけど、ちょくちょく常連さんがいて
のんびりと仕事しながら暮らせるあの空間…好きだったんだけど…戻れない可能性の方が高いよな…』
うーん。
そもそも、俺に関しては間違い？かなんかで召喚されたんだろ〜？
まだ世界を救う！とかそういうスキルを持ってる方が良かったなぁ…
手違い……トホホ。
なんとなしに少年の方に目を向ける。
少年は俺が着せた俺のコートを両手で持って縮こまっている。
飯はどのくらい食べていないんだろうか。
ほっそい腕だな〜…簡単に折れそう。
そのまま体を倒して今後どうするかなんとか考えていたら
いつの間にか寝ていてしまったみたいで兵士が夕飯を持ってくる音で目が覚めた。
は、と意識が浮上すると同時に牢屋の鍵が開けられる。
パンがぽんっと放り投げられて、俺はあぶねっ？！と言いながらパンをキャッチ。
兵士「フン」
『あのー…すいません、質問いいですか？』
兵士「…なんだ？」
兵士は心底嫌な顔をしながらも振り向いてくれた。
『その…この少年のご飯はいらないんでしょうか。見た所洋服もボロボロなんですけど…』
兵士「だから言っただろう。コイツは国を滅ぼし人を何千と殺した大罪人だ。
飯なんぞ与える価値もない。」
『えぇ…』
罪人だとしても、罰が別にあるなら飯は保障されるべきだと思うんだけど…
やっぱりこの国さっきの人が言ってたようにいい国ではないんだな…
兵士「今日の飯はそれだ。有難く食えよ」
『ありがとうございます』
にこーっと営業スマイルを向けて兵士が立ち去るのを見届けると、
俺は少し考えて手に持っているパンを見つめた。
…大罪人だとしても、ほっとけねぇよなぁ……
俺はパンを半分に割って、すっと差し出した。
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Masatoサブ＠3(プロフ) - ｼﾝｼﾞﾝさん» ありがとうございます！亀更新＆また垢消えた泣ですが頑張ります！ (2023年1月6日 9時) (
レス) id: e70ef9156d (このIDを非表示/違反報告)
ｼﾝｼﾞﾝ - めっちゃ面白いです!!!!応援してます (2023年1月4日 20時) (レス) @page47 id: 46a033504b (このIDを非表示/違反報告)
優斗 - こあさん» ありがとうございます…うぉおぉぉおおやさっささっさっすぃいいぃぃい（深夜テンション (2022年12月18日 0時) (レス) id: e70ef9156d (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - ストーリー性が面白いから見てますね！ (ハート押しときます！) (2022年12月18日 0時) (レス) @page46 id: b820e4a724 (このIDを非表示/違反報告)
森の民(プロフ) - 君でしたねこれは失礼(( (2022年12月4日 17時) (レス) id: 6c1a629d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優斗_1128 | 作成日時：2022年9月24日 8時
