＃１ 勝負の日 ページ1
《今日の１位、○○座さんの運気は、
稀に見る最強の運気！
特に恋愛運は超絶すごいです！！
告白にはもうピッタリ！今日は勝負の日になっちゃいますね！！もしくは新しい運命の出会いがあったりするかも〜〜♡！？》
テレビから興奮気味にアナウンサーが話す声を聞きながらバナナジュースを一口飲む朝。
ー恋愛運…超絶……
こんなことで告白しようなんて決心する私って
意外と単純で乙女なのかもしれない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
今日の収録分の編集を少し終わらせてから
フ○テレビのビルを出て、
すぐに分かる。大好きな小さな猫背の背中。
ー大野さん！
「んふ、Aちゃん」
ー待っててくれたんですね、
「急にご飯2人でなんて言うから。珍しいね、どしたの？」
ーま、まぁ、ご飯屋さんに行ってから、にしましょ？！
「う、うん？笑」
絶対今日はずっと秘めてきた想い、伝える！
そろそろ、このなっがい片想いにケリを付けなきゃいけない。
緊張で頭が真っ白になりながら
大野さんとふたり並んで綺麗な和食屋さんへ行って、
どんな話をしたのかも、どんな料理を食べたのかも曖昧にしか覚えていない。
ただただ鼓動が祭りのように鳴り続けて
はっと気付いたら大野さんがお会計を払ってふたりはお店の外だった。
ーありがとう、ございました…！
「いえいえ、こちらこそ楽しかったよ」
ー美味しかったです…とても。
全っ然 味覚えてないけど！！！！！
「ね！(笑)Aちゃん帰り道どっち？」
ーあ、こっちです…
「逆か。じゃあ…また来週ね！」
そういってアッサリ帰っていく大好きな人。
''今日は…勝負の、日……''
ー大野さん！
「ん？」
ーっ好きです！
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作者名：えりんぎ。 | 作成日時：2017年4月25日 5時
