【3年A組】過去から現在,そして未来へ【男主】

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冷たい床の上で目が覚めた.
あぁそうか,確か昨日…と,刺された感覚思い出す,いや刺さってないんだけど.


『 にしてもまぁ…よくやるなぁ… 』


監視カメラの映像を眺めていると澪奈のフェイク映像をアップした犯人とは別に映像を撮った犯人が居ることをを柊が言っている.


「 A 」

『 蓮じゃん,やっほ 』

蓮「 ったく…お前がコッチ来たら誰が涼音を守るんだよ? 」

『 守るために俺はここに居るんだよ 』

蓮「 …言うと思った. まぁ涼音に何かあれば夜中とかに仕返しに行くんでしょ? 」

『 あったり〜. 流石すずの彼氏をやってるだかはあるなぁ 』


すずを泣かせたり,怪我をする事があれば勿論仕返しをさせてもらう.
これは俺の中の常識だから仕方ない.


蓮「 あのさ…いまだから,聞けるんだけど…正直俺と涼音がつき合うこと…嫌だったんじゃないの? 」

『 んん? なんで? 』

蓮「 …Aが,涼音の事,好きだと思ってたから… 」

『 ……すずを恋愛対象には見れないんだよなぁ,俺 』


なんせアイツは妹みたいな感じで.
ちっちゃい時から俺の後ろを歩き回って,何かあれば一言目に俺の名前を出す.
後ろや隣にいるのが当たり前だと思ってたから今更恋愛対象には入らない.


蓮「 涼音と同じこと言ってる… 」

『 あははっ,だろーな! 』

蓮「 実は凄い怖ったんだ. Aが涼音の事を好きだったらどうしようって. お前優しいからさ,俺がつらくならないようにって堀部や宇佐美とつき合ってたのかなって 」

『 好きだったらとっくの昔に告ってるよ 』

蓮「 ……それもそっか 」

『 まぁ蓮がすずを泣かせたりしたら遠慮なく別れさせるし,学校…ってももう卒業か. なら卑しい方法で就職や大学に響かせて行けなくしてやるから 』

蓮「 マジでやりそうで怖いなぁ…でもずっと思ってたんだけど,なんでAってつき合ってるわけでもない涼音をそんな大事にしてるの? 」


蓮の言葉に目を伏せた.
なんで…か.
色んな人にそれは言われてきた.
別になんでも良いだろって普段なら言うけどきっと蓮とこんなゆっくり話せる機会はなかなか無いかもしれない.
それなら,今話すしかない.


『 ────────── 』

蓮「 …えっ, 」

『 コレ,皆には内緒だからな 』

蓮「 涼音は知ってるの…? 」

『 知ってる 』


知ってるからこそ,俺達はお互いが大事なんだと思う.

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