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柊「 今日だけ,だからな. こういうのは 」
俺の腕の中で意識を失ってる香帆を柊に預けた.
本当は俺が教室に寝かしに行きたいけど,俺は死んでることになってるから.
柊「 流石は
『 別に. それよりもちゃんと事情を話してよ. アンタがこんな事するのにはもっとちゃんとした理由があるはずだ 』
柊「 教えなかったら? 」
『 ……その時は本当に死んでやる. 香帆や瑠奈,それにすず達に嘘をつくのは嫌だから……だから,ちゃんと死ななきゃダメだろ 』
柱に凭れて柊の目を見ると柊は俺から目を離すことはなくずっと見つめていた.
命を軽く思ってる,なんて言われるかもしれない.
まぁ正直自分の命なんて,って思っているから間違いではないんだけれど.
『 先に美術室に戻っとくから,香帆の事…お願い 』
柊「 お前は 」
そのまま通り過ぎようとしたら柊がポツリと,言葉を零した.
早くしないと誰か起きちゃうかもしんないのに.
柊「 お前は,宇佐美に腹は立たないのか 」
『 … 』
え,美術室でよくね? そんな話.
なんて思っても今言うと香帆が危ない目にあうかもしれないから言わないけれど.
『 ねぇ,一颯兄さん,知ってる? 香帆って嘘をつく時拳を後ろで握るんだよ 』
柊「 違う,そうじゃない. 堀部との事だ 」
『 ………それ聞いちゃう? 』
柊「 担任としてじゃなく,
『 ──────腸が煮えくり返る程,怒ってるよ 』
柊の返事は聞かずに音をたてず3年A組を通り過ぎて美術室へと戻った脚は力無く床に崩れた.
『 自分に,ね 』
乾いた笑いは誰にも聞こえる事は無く冷たい空気へと消えた.
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ろーずまりー(プロフ) - ブラコン姉さんさん» まり様は笑いました笑.東条君オチですね!考えてみます!笑 (2019年5月13日 2時) (レス) id: 87ddca98fd (このIDを非表示/違反報告)
ブラコン姉さん(プロフ) - まり様流石です…!是非俺スカも書いてください…!個人的に東条君オチを…! (2019年5月12日 3時) (レス) id: 53cfa4bcb6 (このIDを非表示/違反報告)
ろーずまりー(プロフ) - 雛乃さん» い、妹様も読まれているんですか…!本当にありがとうございます!頑張りますね! (2019年4月9日 20時) (レス) id: 87ddca98fd (このIDを非表示/違反報告)
雛乃(プロフ) - ろーずまりーさん» 読み返す度に妹と語り合ってますw おおお!ありがとうございます!!更新楽しみに待ってますね!! (2019年4月9日 19時) (レス) id: 1f1a1dc789 (このIDを非表示/違反報告)
ろーずまりー(プロフ) - kk7336963さん» コメントありがとうございます!さすがにこの状態では終われないです…!更新の方はさせていただきます! (2019年4月9日 19時) (レス) id: 87ddca98fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーずまりー | 作成日時:2019年3月8日 5時