【ツキウタ。】no title【ツキプロ】 (ページ49)

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エイプリルフール(Ver.グラビ) ページ49

今日も寮は騒がしい。
寮はというより共有ルームが、だが。

『あたし、新さんの事好きかも』

この数分前のAの発言から始まる。
名指しされた新はいちご牛乳を手から落とし唖然とAを見つめ、駆の背後に般若が見える。
葵も如雨露を落とし、恋に至っては心の底から傷ついた顔をしている。
春は俺の隣で笑っているが。

「 A、冗談はよくないよ」

『駆さん怖い。ってか冗談じゃないし! 』

「え? なんで新なの!? 俺の方がずっと近くにいたよ!? 」

『好きになるのに時間なんて関係ないじゃん? 』

ふとカレンダーを見ると今日は4/1。
エイプリルフールだ。
それに気づいてるから春は笑っているんだろう。
まぁ気づけば笑い事になる。

「ぁ…葵、どうしよう」

「俺ｯ!? 」

気づけば…

「 A! 今からでも遅くないから考え直して!? 」

「冗談でも好きって言っちゃダメって教えたでしょ? 」

『冗談じゃないもん! 』

気づかないのか、コイツら

「 ……Aちゃん、今日エイプリルフールだよね? 」

『 ………もー気づいても言わないでくださいよ! 』

焦っていた4人は口を開けポカンとしている。
いや、流石に駆は気づくと思っていたんだが。

『でも、新さんのこと、好きなのは本当ですから』

それだけ言うと共有ルームから出ていくA。
爆弾発言して俺を置いていくな…後処理がめんどくさいだろ。
ドンッと恋が倒れる音とAが出ていった音は一緒だった。