【ツキウタ。】no title【ツキプロ】 (ページ18)

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Happy Birthday TAKAAKI.M ページ18

かれこれこの部屋の前に15分程立っている。
毎年あげてたではないか。
何を今更緊張しているんだろう。

『うぅ…駆に一緒に来てもらえばよかった… 』

駆も駆で、一緒に行こうか?って声をかけてくれたのに。
今あたしは眞宮孝明さんの部屋の前にいる。
今日は彼の25歳の誕生日なのだけれど実は数日前に大喧嘩をしたから渡しづらかったりする。

『ぐぅ…こんな所に居ても仕方ないよね! た、孝明さん!! 』

「お前声かけんの遅すぎ」

『ﾌｧｯ!? 』

声をかけノックと同時に扉が開く。
ビックリしてアイドルらしからぬ声を出してしまったではないか。

「優馬から連絡きてたから来るのは分かってたっての」

『ゆ、優ちゃん… 』

「で? 何しにきたんだ? 」

『 ……こ、これ…いいから大人しく受け取れ! 』

「わっ……なんだこれ? 」

『今日、誕生日でしょ…だから、その、』

うーわー絶対に今顔真っ赤だ。
やっぱ共有ルームで準備してた優ちゃんに渡しとけばよかった…！！！！

「 ────てっきり祝いにこないもんだと思ってた。この前はごめんな? あんなこと言って」

『毎年祝ってるのに今更祝わないとかしない。それにあの日はあたしも悪かったし… 』

だんだん声が小さくなってくあたしの頭を撫でる。
心臓が跳ねた気がするのは気のせいだ、きっと。

『もう怒ってない…? 』

「おう」

『また、遊びに来ても大丈夫? 』

「たっくさん来ていいからな。その方が皆喜ぶだろー」

優しく笑う孝明さんを見て思う。
大人ってズルいなって。
いやあたしももう20歳だし、大人なんだろうけど、年上だからかな、ズルいと思ってしまう。

『あ、言うの忘れてた』

「ん? 」

『 …お誕生日おめでとう、孝明さん』

「あぁ、毎年こちらこそありがとう」

うん、やっぱ歳上ってズルい。

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