かっちゃんが今日も彼女を溺愛な話６【ヒロアカ】

今日も４５ ページ46

「わたしがっ、!!!っ、何も努力してないなんて言わないでよ…!!!勉強も、訓練も!!!もうやりきれないぐらいやってんのよ…!!!」




Aちゃんのギリギリだった心が音を立てて崩れて行くのが目に見えて分かった




「皆に置いて行かれないように!!!ヒーローに成る為に!!!もう限界なんてとっくに通り越してんのよ!!!これ以上は無理ってぐらい必死に踠いてんのよ!!!」




聞いたことの無い、Aちゃんの本当の心は、僕達が受け止めるには大きすぎて




彼女は1人で、どれだけ大きな物を背負って来たのだろう




「ずっと、そんな風に思ってたの…？何の努力もしない奴だって、隣でバカにしてたの…？」




「っ、ちが、」




誰も君を馬鹿になんてしていない、君は誰よりも努力している、と言いたいのに、声が出ない




Aちゃんの目には光が無くて、かっちゃんも狼狽えて何も言葉が出ない




「っ、ふぅ、ごめん、」




「Aちゃん、！」




麗日さんの静止も聞かず、大きな瞳に沢山こさえた涙を落としながらAちゃんは走って行ってしまった




「かっちゃん…!!!なんであんな言い方!!!」




「爆豪!!!Aはそんなつもりで言った訳じゃねぇだろ!?なんであんな酷でぇ事…!!!」




切島君や他の皆もかっちゃんを責め立てる




責め立てる、と言うよりは疑問を感じているようだった




Aちゃんに対してこんな暴言を吐くのは初めてだったから。




こればっかりはかっちゃんが悪いとしか言えなかった




Aちゃんの気持ちを何一つ考えていなかった




するとかっちゃんは顔を見せないようにしゃがみこんで頭を伏せてしまった




小刻みに震えていて、泣いているのかもしれない。




「うるせえ!!!…ってめぇらには、わっかんねぇだろ…」




「え…、？」




「っは、Aの隣にいるのが、」



っ、と涙声で、震えている。



「どれだけ大変だと思ってんだよ…！」




「それでも側にいなきゃいけねぇんだ」




「アイツがいねぇと、俺はもう息も出来ねぇんだよ……!!!」







掠れた声で









っ、はぁと、息を吐くのと同時に、苦しそうに胸を掴んで喘いだ

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