【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ48)

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学期初めのハリーたちもこんな気分だったのだろうか。

「…えーと、まあ…部分的に事実ではある…」

私は曖昧な返事を返したが、2人は私に腕を回し、嬉しそうに背中を叩いてくる。

「さすが！君ならそのうち面白いことをやってのけるって思ってたぜ！」

とフレッド。

「なあ、どうやったんだ？僕らの前で見せてくれよ。」

とジョージ。

「わざとじゃ無いんだよ。たまたま杖が…調子悪くて……」

適当にはぐらかすが2人はお祭り騒ぎだった。

「あーあ、僕らも見たかったなあ。今度やる時は呼んでくれよ。」

「だから故意じゃないんだって。」

2人の間を抜けて席に座る。
私は深いため息をついた。

どこまで噂が広がっているのかは知らないが、いちいち絡まれるのはめんどくさい……食事を始めてしばらくして、ロンがハリーを引き連れて駆け寄って来た。

「ねえ、聞いたよA。あれって本当？」

私はまたため息を吐く。

「やめろよ、ロン。Aはそんなことしないって分かるだろ。」

「でも本人に確認するのが1番じゃないか。ねえ、どうなの？」

ハリーが止めるのを聞かず、ロンは興味津々だった。
答えないわけにはいかないか…

「うん…私のせいでみんながビーバーみたいになったのは本当。でもわざとじゃないよ、ちょっとトラブルがあって…本当は私が攻撃されたんだけど、その時の呪文が辺りに跳ね返っちゃって…」

「攻撃された…？」

話を聞いていたハリーが眉を顰める。

「それって君が誰かに呪文を向けられたってこと？」

「うん、そういうこと。ただそれがちょっとしたトラブルで跳ね返って……」

ちょっとしたトラブルについては詳しく聞かないでほしい…そんなわたしの不安をよそに、ハリーが突っ込んできたのは別のところだった。

「いったい誰に？」

「え？えっと、スリザリンの上級生だったけど名前までは…三人組の男の子だった…」

「まさかマルフォイ？」

とロン。ハリーも「そうなの？」とこちらを見た。

「いや、違うよ。全然面識のない上級生。確かにドラコがなんとかかんとかって言ってたど…多分関係ないよ。」

一方的にドラコに胡麻を擂ってるだけだと思うし…

「マルフォイのやつ……！」

「違うって。」

話聞いてる？

ハリーとロンは顔を合わせて、苦虫を噛み潰したような不愉快極まりないって表情をする。その表情をしたいのは私なんだけど。

「あのー…だからドラコは関係ないんだって。」

「僕がなんだって？」